藤本けいすけの「日日是好日」
誰もが等しく充実した暮らしを送るために
10月10日(土)、「茅ヶ崎寒川地区自閉症児・者親の会」(茅ヶ崎・寒川やまびこ)
https://www.chigasamu-yamabiko.org/ 主催の「議員と語る会」に出席しました。
昨年に引き続き2回目の参加となります。会では、自閉症などの障がいを持つ方の保護者の皆さんと市議会議員有志が、教育、日中活動、就労支援などのテーマについて、テーブルに分かれて意見交換を行いました。
昨年と大きく状況が違うのが、新型コロナウィルス感染症の発生です。普段から障がいを持つ方々は、家庭や学校生活、職場などで様々な課題やハードルを抱えており、行政を含む社会的なサポートが必要ですが、コロナ禍によって十分なサポートが得られなくなり、より困難な状況に追い込まれた方が一気に増えてしまいました。
人材・要員不足による各種福祉サービスの利用制限や休校、就労機会の激減、災害発生時の不安などなど、家族だけではどうにも解決や対処が難しい問題が多発したのです。私も具体的なお話しを伺って初めてその大変さ、問題の根深さを理解することができました。
私見ですが、根本的な課題は、「福祉サービス分野に従事する人材処遇の低さ」にあると考えます。この課題は自治体だけでは解決できず、国や県によって、福祉サービス分野が、働き手にとってやりがいのある魅力的な産業となるよう、強力かつ大胆な政策発動が必要です。
今後は所属政党にも働きかけつつ、茅ヶ崎市として為すべきこと、一市民としてサポートできることを地道に見つけ、実践して行きたいと思います。会にお招き頂きました関係者の皆様に、改めて御礼申し上げます。
最後に日本国憲法抜粋を掲載します。
■第一三条【個人の尊重・幸福追求権・公共の福祉】
すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
■第二五条【生存権、国の社会的使命】
1 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
今こそ子供たちに投資する時
10月8日(木)、仲間の議員と市内小・中学校2校を訪ね、インクルーシブ教育(障害のある子も無い子も共に学び、共に育つことができるようにしよう、最初から分けずに包みこもうという教育)の実情や、家庭や学校生活で何らかの問題を抱える児童・生徒の心のケアなどについて学びました。
この春の新型コロナウィルス流行以降、学校の臨時休業などにより、児童・生徒はもとより、先生方も大きな混乱のなか、かつて経験したことのない厳しい日々を強いられました。
特に心身にハンディキャプや重荷を負った子供たちにとっては、本当に辛く大変な毎日だったかと思います。
感染拡大になかなか歯止めがかからない今、経済や生活再生に向けた取り組みももちろん重要ですが、ちがさきの未来を担う全ての子供たちに対し、一人も取りこぼすことなく、良好な学びと育ちの場を提供し続ける責任を、我々大人は決して放棄してはならないと痛感します。
茅ケ崎市では、既に1,000億円を超える市債(借金)を発行していますが、その実質的な負担は若い世代や子供たちにこれから重くのしかかり、さらに今、様々な犠牲や我慢を子供たちに押し付けることは、我々大人のエゴであり許されるものではありません。我慢すべきは大人です。
「こんな時だからこそ、子どもたちにとって学校が家から一番近い居場所であり続けなければならない」。訪問先の校長先生のお言葉が、私の心に強く刺さりました。
これからも教育現場をしっかり見つめ、議員として全力で支えて行きたいと思います。
地域経済活性化のために
10月6日(火)、7日(水)と二日間にわたり、「地域経済活性化」をキーワードにオンライン&リアルの勉強会に参加しました。
6日(火)は茅ヶ崎市が企画した「茅ヶ崎Lifeオンラインセミナー」。市外から茅ヶ崎に移住されたお二人の市民が登場し、茅ヶ崎の魅力や新しいライフスタイルへの試みなどを語って頂きました。
お一方(団体・会社役員)は茅ヶ崎の海や自然に着目した「ワーケーション」(ex.仕事をしながら合間にサーフイン)の実践に取り組んでおられ、近日茅ケ崎駅の近くにコワーキングスペースを開設されるなどの力の入れよう。
私が9月の定例会・一般質問で提唱した「リモートワーク」の推進などとぴったり符合する取り組みに、大いに感銘しました。「茅ヶ崎に移住する前にワーケーションでお試し移住」という考え方も改めて貴重なヒントとなりました。
もうお一方(子育て中のママさん)は、「孤」育てで悩んだ経験から、育児中のママさんたちが交流の輪を広げ、様々な悩みや問題を解決、緩和してゆくという取り組みをされています。
茅ケ崎の魅力は「人の温かさ」である一方、「産後ケア」など、子育て中のママに対する行政の支援が足りないとのご指摘は、議員として心に刺さりました。子育てに相応しい公園の整備などを含め、今後行政の後押しをして行きたいと思います。
7日(水)は、市議会都市経済常任委員会として、アイスクリームで有名な“プレンティズ”の長谷川社長を市役所にお招きし、「地域経済活再生」をテーマに意見交換しました。
アイスクリームビジネスに参入した理由、茅ヶ崎の魅力、市内事業者間の連携、圏央道開通の効果などなど2時間に渡る意見交換を行い、大変有意義な時間となりました。常に「現場」からの発想で「考動」される経営者としてのセンスと情熱に脱帽です。
議員として、また議会として今回頂いたヒントを今後の政策提言などにしっかり活かして行きたいと思います。
学校は地域の未来を担う人財育成の場
10月6日(火)、地元小学校の登校見守りを行いました。
今までは月2回の活動でしたが、最近登下校時の「ヒヤリ・ハット」事例をよく耳にするため、週2回に増やすことにしました。
マスクをしているせいか、挨拶をしても元気よく言葉を交わしてくれる子供が心なしか少ない感じがするのは残念ですが、臆せずにこちらから言葉をかけ続けたいと思います。
さて、学校は子供たちの学びと成長の拠点ですが、災害時には避難所として活用したり、体育館については市民のスポーツ活動などにも開放されています。その意味では、市民の誰もが一番知っている公共施設であり、また、将来の地域社会を担うべき大切な「人財育成」の場でもあります。
そのような目線と視点を持ち、登校見守りだけでなく、地域の自然や歴史の学びを支援する活動を、これからも皆様と共に進めて行きたいと思います。
「輝け 子供たち!」
わかりやすい財政情報について
2020年第3回定例会が終わり、現在11月配布予定の「議員レポートVol.6」(活動報告書)を作成中です。
議員の大切な仕事に「行政の監視」と「政策提言」がありますが、いずれにも大切なことは、企業経営と同じく「数値」で考え、語り、実行・検証することだと思います。定性的なことなら誰でも言えますが、定量的に分かりやすく説明することは思いのほか難しいものです。
議案として提示される「予算」「決算」もほとんど「数値」情報の羅列で、今でこそ要領を掴みましたが、最初は資料の見方すらよく解りませんでした。
しかし、よくよく考えてみると「予算」も「決算」も一体誰のために作られているのでしょうか?市の職員のため?議員のため?いえ違います。「予算」も「決算」も納税者であり主権者である「市民」のために作られているはずです。
議会傍聴時に予算関係資料を閲覧したり、概要を市のホームページや広報紙で知ることはできますが、残念ながら、かなり勉強しないと正確な内容の理解は難しいのではないかと思います。つまり、大半の市民の皆さんにとって縁遠いものになっているはずです。
がしかし、そんな問題に真摯に向き合った自治体があります。北海道のスキー・リゾートで有名なニセコ町です。
ニセコ町では、中学生にも理解できる内容の予算書「もっと知りたいことしの仕事」を毎年作成し、全市民に配布しているほか、市外在住者も観光協会で買い求めることができます(税込み1,000円)。
実際にページを開いてみると、全ての事業について「概要・目的」「新規か拡大か縮小かの区分」「金額」(経費、財源)、が記載され、主要事業については市民の姿が入った写真付きという丁寧で親切なスタイルです。
⇒https://www.niseko-ta.jp/about/work/
いま茅ヶ崎市は、コロナの影響や過去の積み上げから厳しい財政難となっていますが、これを解決するのは市の職員や私たち議員だけでなく、市民の皆さんにもその状況や対策案をしっかり知って頂き、一緒に考え行動して行くことが必要です。私はその出発点として、ニセコ町のような「市民のための予算書」作りを市に訴えて行きたいと考えています。