藤本けいすけの「日日是好日」
児童養護施設と里親制度
先日、地域の居場所づくりに関するオンライン交流会に参加し、そこで繋がりができた「南湖ハウス」さん(茅ヶ崎市内で子供や若者の居場所づくりなどに取り組む市民グループ)を訪ね、児童養護施設や里親制度の現状と課題について意見交換しました。
意見交換には、グループメンバー以外に、実際に里子や児童養護施設での生活を経験した若者二人(兄弟)にも参加して頂きましたが、彼らの実体験に基づく率直な感想や意見提起などを膝詰めで伺い、社会的養護のしくみや里親制度について、根深い課題が潜んでいることを知りました。
それらの課題解決に向け、私自身が市民、空手師範、そして自治体議員として何ができるのか、また何を為すべきか、これから地道に一歩一歩学びつつ、行動に移して行きたいと思いました。
市議会議員となって3年。その間で最も強く魂を揺さぶられた意見交換会となりました。「不言実行」。この一言を胸に頑張ります。(画像資料は厚生労働省HPから転用)
☆南湖ハウスさんの活動↓
南湖ハウス NANGO HOUSE (https://nangohouse.studio.site/)
若者就労支援セミナー&相談会に出席
3月2日(水)、午前中の市議会ICT活用推進協議会の後、市内で開催された「若者就労支援セミナー&相談会」に出席し、若者のひきこもりの実態や就労支援の取り組みなどについて勉強しました。
コロナ禍等による若者を含む失業者の社会的復帰や就労支援に関する市の取り組みについて、今定例会の総括質疑で取り上げる予定であることから、急遽駆けつけた次第です。
冒頭講演のなかで講師から、「自立という言葉が独り歩きしているが、人間は本来自分の力や意思だけで行動することは難しい。安易に若者の自立という言葉を使うべきではない。
様々な人間関係に支えられて初めて本当に自立できる」というお話は、まさに目からウロコでした。(私自身も多様な支えを頂いて生きてきました)
茅ヶ崎市も若者・失業者の就労支援に関する事業や施策を展開していますが、果たして家庭、支援機関(行政含む)、地域社会などが連携した内容となっているか、本人任せになっていないかなど、再度チェックする良き学びの機会となりました。
☆若者の職業的自立支援事業に関する情報はこちら↓
地域若者サポートステーション(働くことに悩みを抱える若者の自立支援拠点) - 神奈川県ホームページ (https://www.pref.kanagawa.jp/docs/t7e/cnt/f4151/p471988.html)
茅ヶ崎市議会・2022年(令和4年)第1回定例会がスタートします
3月1日(火)~24日(木)の日程で第1回定例会がスタートします。
今定例会では市長の施政方針(来年度の市政の基本的な取り組み方針)に対する会派毎の総括質疑や来年度予算審議、今年度補正予算審議・関連条例改正などの重要議案が目白押しです。
市政の監視機能をしっかり果たしたいと思います。(私が所属する“ちがさき立憲クラブ”の総括質疑は3月7日(月)の午前中2番目の予定です。オンライン中継もあります)
さて、今回の定例会に臨むに際し、私は2つのオンライン会議に参加しました。
一つは「居場所づくり」に関する勉強&交流会です。
コロナ禍による様々な社会的制約に伴って、子どもたちや高齢者、障がい者などの居場所が失われつつあります。
会議に参加して、地域社会において、境遇や年齢などに関係なく、全ての人々の多様性が尊重され、温かい心の交流ができる居場所づくりが今こそ重要だと、改めて痛感しました。
茅ヶ崎市の来年度予算でも居場所づくりに関する事業が予定されており、しっかりチェック&提言を行いたいと思います。
二つ目は、神奈川県及び湘南エリアにおける自治体有志議員による来年度予算案の勉強会です。
少子高齢化やコロナ禍対策などを始め、様々な行政施策について自治体間連携が益々重要になっていますが、その意味でも我々議員は近隣他自治体の事業や予算動向にもしっかり目配せをしなくてはいけないという思いから、私が提唱者となって今回勉強会をスタートしました。
議会開会直前というタイミングもあって参加者は僅少でしたが、先ずは小さくスタートして、徐々にその輪を広げて行きたいと考えています。
☆茅ヶ崎市議会・2022年第1回定例会議案等↓
令和4年第1回定例会に関する資料(令和4年3月)|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/gikai/1034992/1046907.html)
仏作って魂入れず
先日の新聞記事で、政府が全国の小中学校や幼稚園に配った新型コロナウィルスの抗原検査キット(約125万回分、冷蔵庫保管)が、使用期限切れで大量に廃棄されているという問題が指摘されていました。「アベノマスク」と同じく、「血税」の無駄遣いがここでも露見した訳です。
税金をドブに捨てるようなことをせず、もっと必死にニーズを探り、コロナ禍で生活困窮している国民や事業者の支援に1円でも多く廻せ、と言いたい。(会計検査院でも検査すべき)
廃棄の原因は、検査の際に飛沫が飛ぶリスクや陽性反応が出た時の対応が難しい、或いは感染の可能性があればそもそも抗原検査ではなく医療機関の受診を選択する、などとされていますが、そんな状況は、調達に関わった政治家(主管大臣)や官僚たちがちょっと立ち止まり、事前に現場(学校)にサンプリングで聞き取りをすれば簡単に想像できたはずです。
コロナ対策に限らず、自治体議員になって痛感することは、国の施策は大半が「制度設計(法令整備)」と「予算(財政)措置」ですが、ややもすると「作っておしまい」、或いは「物を用意しておしまい」、あとは現場(自治体任せ)でうまくやれ的な「後工程無視」のケースが多いことですが、そのしわ寄せが結局は今回の事例のように基礎自治体を含む現場に押し付けられます。
まさに「仏作って魂入れず」です。国政を預かる大臣や官僚の皆さんにもう一度声を大にして言いたい。「霞が関を出てもっと現場を歩け、真剣に現場を知れ。それができなければ自治体に財源と権限を本気で移譲せよ! (画像はキットの例です)
衝撃的な記事
私達自治体議員には、ご覧の選挙関連啓発雑誌が定期的に届き、毎号目を通していますが、今回は実に興味深く、かつ衝撃的な記事が掲載されていましたのでご紹介しておきたいと思います。
それは、授業の一環としてある小学校で実施された、昨年10月の衆院選模擬選挙の結果をまとめた記事でした。
授業では、児童たちが実際に生活する選挙区の選挙ポスター掲示板や、選挙公報などをしっかり読み込み、自分ならどの候補者や政党に投票するかを決めておき、選挙結果と自分たちの予想ギャップについて感想や要因などを話し合っていますが、一番驚いたのは、比例区の政党については実際の結果とは大きく異なり、政権与党(2党)で71.8%の得票を集めたことです(実際の結果は43.6%)
まだ児童たちは社会生活の経験が浅く、政治や経済などに関する知識も十分ではないものの、「与党は国民の声をしっかり受け止めて全力で挑むという姿勢が良かった」「総理大臣を出している」「政権交代するとコロナの政策が混乱してしまう」「子どものために色々してくれる(子どもにとってよいことを言っている)」などの率直な意見が並んでおり、私達野党に所属する議員は、「まだ子どもだから」などという安易な発想ではなく、近い将来有権者になるこの子どもたちに、何をどう訴え実現して行くのか真剣に再考すべきと考えた次第です。
また、子どもたちは実際の投票率の低さ(全体=56%、19歳=35%)には大きな驚きを覚えており、この点は与野党関係なく、大人の反省点としてしっかり受け止めるべきだと痛感しました。
どれだけの自治体議員がこの記事に目を通したかわかりませんが、この記事が、日本の未来を担う子どもたちに、もっと真剣に向き合う一つのきっかけになることを願っています。
☆2021年10月の衆議院議員選挙結果↓
総務省|令和3年10月31日執行 衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査 速報結果 (https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/data/shugiin49/index.html)