藤本けいすけの「日日是好日」
放置国家 日本
東京都の緊急事態宣言を巡り、政府が国税庁や金融機関、酒の卸売り事業者の協力を得て、「お願いベース」という名目で飲食店の時短営業や酒類提供禁止に向けた事実上の圧力をかけようとする動きが発覚し、業界や与野党から猛烈な反発を喰らって一夜で撤回するという大失態を演じました。もはや信任に足る政府とは呼べません。
そもそも、国や自治体が許認可権や監督権をバックに、行政執行の効果を高らしめる「裏行為」は、日本国憲法が保障する国民の「幸福追求権」や「職業選択の自由」さらには「財産権」を侵害するものであり、また行政機関の行動準則等を定めた「行政手続法」にも抵触する重大な違法行為であると考えます。
一強政治と称された安倍政権以降、このような法令軽視の政治姿勢が幅を利かせ、また本来不当な政治にストップをかけるべき行政機関(省庁)も、政府の暴走にただただ追従している感があります。
財務大臣がこの問題について記者会見で「あくまで金融機関等へのお願いベースのお話しで・・・」と平然と言い放った映像を観て、法治国家日本がもはや「放置国家」に成り下がってしまたったことを悟りました。
政治に携わる者たちよ、与野党を問わずもっと社会の厳しい現実をしっかり自分の目で確かめ、法令を一から学び直し、地に足の着いた、血の通った国民のための政治を命がけで行え!これが政治の一隅に身を置く私自身の義憤であり自戒でもあります。
街頭活動
7月12日(月)、立憲民主党宣伝カーで茅ヶ崎市内を巡回しながら街頭演説を行いました。
10月に想定される衆議院総選挙を睨みつつ、オリンピック・パラリンピックの開催強行を切り口に、ワクチン接種事業の課題解決やエッセンシャルワーカーの皆さんの処遇改善などについて、市内7ヵ所で訴えを聞いて頂きました。
反応は上々。今の閉塞感漂う社会を何とか変えたいという市民の皆さんの熱いハートを感じた一日でした。
土砂災害への対策を急ぐべき
先日の梅雨前線豪雨によって、熱海市で大規模な土砂災害が発生し、多数の犠牲者、被災者が出ました。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被災者の皆さまに心からお見舞い申し上げます。
今回の土砂災害の発生原因については、土砂発生地点の盛り土造成が取り沙汰されており、行方不明者の探索・救出が最優先ながら、その解明も待たれるところです。
茅ヶ崎市内では、最高海抜が50m程度ですので、今回の熱海市レベルの大規模なリスクを抱える箇所は無いと想定されますが、県が作成した土砂災害ハザードマップでは、市北部を中心に危険個所が散見されます。
今回実際に市内北部エリアの住民から、「自宅裏の傾斜地で少し土が崩れ落ちてきた」「水が浸み出してきた」という情報もあり、引き続き警戒が必要です。
市内北部の丘陵上部には宅地の他に資材置き場や残土処理場も多数存在し、土砂防止のための土留め処理等が適切に行われているかどうかなど、県や市は開発許可権限等をもとに至急点検、指導を行うべきと考えます。
自然災害の中には明らかに「人災」とも言えるケースが多数存在し、今こそ初心に帰って、その根絶に向けた取り組みが必要です。
(写真は県立里山公園内~茅ヶ崎市芹沢~で7月4日に発生した崩落現場)
市議会でのICT活用について
7月1日(木)、「茅ヶ崎市議会ICT活用推進協議会」が正式に発足し、市議会としてのICT活用策に関する検討を加え、議長に対し答申(提言)を行うこととなりました。
私は協議会副座長として座長をサポートしつつ、委員の皆さんによる議論の結果を取りまとめる役目に。
基本的には議会内にタブレット端末等を導入し、議会資料のペーパレス化や情報共有・連絡の効率化などを主眼に検討を加えますが、端末の導入自体が目的ではなく、「議会関連業務の効率化、省力化、低コスト化」と「議員活動の資質と市民サービスの向上」がゴールと考えています。
必要な予算をミニマムに抑え、費用対効果を最大化する方策は何か。全委員で熱い議論を交わし、最適なアウトプットが出せるよう努力致します。
☆自治体議会のICT化関連情報
タブレット端末を活用したペーパーレス化・実施事例【自治体事例の教科書】 - 自治体通信オンライン
(https://www.jt-tsushin.jp/article/casestudy_tablet_paperless_case/)
市議会一般質問を終えて
6月25日(金)、市議会定例会で一般質問を行いました。議員就任以来、議会内での特別な申し合わせ等が無い限り、毎回登壇、質問しています。
今回は、①「会計年度任用職員」②「行政のデジタル化」③「高齢者一人世帯」について取り上げました。
① は、地方公務員法等の改正によって昨年度から全国自治体で一斉導入された、いわゆる非正規公務員=会計年度任用職員の皆さんに焦点を当て、その採用、処遇、育成等の実情を確認する内容でした。質問によって昨年度は延べ約1,700名の会計年度任用職員が雇用されたことがわかりました(正規職員は約2,200名在籍)が、実際の制度運用における様々な課題についてもう少し詳しく問うべきだったという反省が残りました。しかしながら、傍聴された市民の方から「会計年度任用職員の存在を初めて知った」「そんなに沢山の方が市役所で働いているのを知って驚いた」などの感想を頂き、まずは現状を広く知って頂く機会になった点は意義があったと考えています。
② は政府が旗を振る行政(自治体含む)のデジタル化(広義ではDX=デジタルトランスフォーメーションとも呼びます)について、今後茅ヶ崎市がどのように対応を進めて行くのかについて質問しました。会社員時代にシステム開発に携わった経験から、これから進む行政のデジタル化(内部事務及び市民サービスへのデジタル技術の活用)への対応は、そもそも市の各種業務や組織設計の見直しから必要となり、その稼働面や財政面でかなりのインパクトが想定されます。政府の細かな指針が今年の夏に示される予定であり、今後とも継続的に注視し、必要な確認や提言を行って参ります。
最後に③は、コロナ禍で地域社会において孤立化する独居高齢者に焦点を当てて質問しました。質問の結果、直近の市の調査において、65歳以上の独居高齢者世帯が全世帯の約15%を占めていることが判明。ワクチン接種を始めとする様々な社会的混乱や不安、地域社会の連帯の希薄化によって、独居高齢者の孤立化に益々拍車がかかっており、市が今後取り組む対策について確認しました。
上記の私の一般質問は、下記にて全て映像でご覧になれますので、是非ご確認頂き、感想やご意見をお寄せ頂ければ幸いです。
☆茅ヶ崎市議会ホームページ/一般質問録画映像
http://fast01.hotstreaming.info/chigasaki-city/78211110/contents/play.php?fileid=movie04
都市経済常任委員会の活動報告
私は、2019~20年度に引き続き、2022年度まで市議会「都市経済常任委員会」に所属して活動することになりました。
「都市経済常任委員会」では、都市政策や経済・産業振興政策などを専門的に取り扱う委員会で、所管する主な市の部局は経済部、都市部、建設部、下水道河川部及び農業委員会などです。
現在、別途市長に提言を予定している政策テーマの選定について委員会内で協議を進めていますが、私はコロナ禍で市民ニーズが顕在化した『緑(公園)の充実』や、『職住近接型の新しいライフスタイルの推進』に基軸を置き、『コンパクトシティ』としてのメリットを最大限に活かしたまちづくりについて研究を進めてはどうかと考えています。
テーマの確定はまだ少し先になりますが、皆さまからのアイデアやご提案などをお待ちしております。
世も末
国政選挙を巡って、あろうことか法務大臣経験者でもある元国会議員が買収容疑で逮捕・起訴され、先日「懲役3年」(執行猶予なし)の実刑判決を受けました。まさに「世も末」の感があります。
問題点は3つ。
① 金で公職を得ようとしたこと=政治への信頼を破壊する行為
② 買収された地方議員等は不起訴となったこと=国民の感覚と乖離
③ 買収資金の大半は血税=納税者である国民を愚弄
②と③はまだ未解決であり、このまま放置は絶対に許されません。
与野党を問わず、政治の道を歩む者、目指す者は、常に清く正しい心を持ち、自身の家族や子供たちにも胸を張れるような言行を重ねたいものです。
茅ヶ崎市立病院在り方検討委員会(第4回)
6月17日(木)、市役所で開催された第4回検討会を傍聴しました。
市立病院の経営改革に伴い、その経営形態を見直す重要な委員会です。いままで3回の会合を重ねてきましたが、現時点では地方公営企業法上の「全部適用企業」または「独立行政法人」化が有力な選択肢です。いずれの経営形態も、現状に比べて人事や財政などの面でより自由度が増す半面、収支を含めた経営責任が重たくなります。
第3回委員会の傍聴記事でも書きましたが、「地域医療圏でのニーズ」の見極めと、「市立病院としてのポジショニング」の明確化を図りつつ、感染症対策なども含め多様化する医療サービス市場でいかにして存在価値を高めるかが命題です。
今回は先行して「全部適用企業」の形態を選択した平塚市民病院の職員から現状と課題などについてご紹介がありました。経営形態変更以降の経営改善効果や新たに見えてきた課題、病院と市・議会の関係、職員の意識や行動の変化、将来展望などを知ることができて大変有意義でした。
次回検討委員会は7月15日(木)14:00~市役所本庁舎で開催されます。どなたでも傍聴可能ですので、コロナ対策に留意して是非ご参加ください。
☆茅ヶ崎市立病院の在り方検討委員会に関する情報
茅ヶ崎市立病院在り方検討委員会|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/shingikai/ichiran/1041997.html)
政治活動用看板について
皆さんも普段街なかで政治家(首長、議員、公職候補者)の看板
を見かけたことがおありかと思います。
実はこの看板は「公職選挙法」によって制作仕様、掲示可能枚数、掲示場所等が厳しく規制されており、市議会議員の場合は個人用、団体用(後援会等)でそれぞれ6枚まで選挙区内(市内)に掲示することが認められています。(選挙管理委員会に届け出て承認を受け、交付される証票を貼ることが必要)
この看板には、自身の顔、氏名、スローガン等を記載することができますが、選挙運動を想定させる文言や事実と異なる経歴等の記載は禁止されています。
今回新しく作った看板は私の後援会事務所に掲示する団体用となりますが、私の議員活動用ホームページにアクセスできるQRコードを初めて記載しました。また、足の無い横型パネルタイプも初めて作りましたが、こちらはお庭の木柵に取り付けるための看板です。
街の景観を損なうというご意見もありますが、この看板で市民の皆さんの市政に対する関心を少しでも高めて頂き、またご意見などをたくさん頂けることを期待しています。
私の累計掲示枚数は10枚。残り2枚は個人用枠となりますが、掲示してもいいよ、という方がおられましたら是非ご連絡ください。(畑や駐車場、空き地などには掲示できません)
☆公職選挙法の看板関連解説
https://www.pref.saga.lg.jp/kiji00326513/3_26513_1_20158289282.pdf
行政サービスのワンストップ化
先日地元の方が不幸にして火災でご自宅を失くされました。罹災に伴う様々な事後処理と生活再建に向けて大変な日々を過ごされており、私も微力ながらご支援させて頂いております。
その中で痛切に感じたことは、罹災証明や健康保険証再発行申請など市役所での様々な申請が想像以上に大変なことです。
罹災された市民には、市役所への各種申請手続きに必要な書類の一覧や担当課が記載されたガイドが消防署から手渡されますが、結局は後日市民が市役所を訪問し、各担当課をぐるぐる廻ることになります。
皆さん想像してみてください。火災によって運転免許証、健康保険証などの身分証明を兼ねる資料や印鑑、火災保険証書などの一切合切を失くされている状態で、仮住まい探しや火災の後始末などもこなしながら廻らなければならないのです。(市が緊急時用の仮住居ストックを持っていないこと自体問題)
せめて、災害や火災などで被災された市民については、市役所の一カ所の窓口で申請を済ませることができないものでしょうか。つまり、行政サービスのワンストップ化であり、民間企業では顧客サービスの基本として普通に実現されています。
「市役所は市民のためにある」。この当たり前のことを念頭に、改善に向けた取り組みを提言して行きたいと思います。
☆茅ヶ崎市役所の組織機構
行政機構図|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/soshiki/1009878.html)
在宅ワーク
現在2021年第2回・茅ヶ崎市議会定例会が開会中です。
議会日程上、本会議や委員会が開催されない日は「休会日」となっていて、市民の皆さんから「議会は休みが多いのでは?」と聞かれることもありますが、実は「休会日」には所属委員会審査議案に関する下調べや現地調査、一般質問予定テーマに関する市役所担当課との趣旨確認や議員同士の情報交換などが断続的に行われ、その合間合間に市庁舎や事務所などで市民の皆さんからの市政相談などに応じたりしています。
そんな事情もあり、またコロナ対策で現地傍聴を控える目的から、自身が所属しない委員会審議は自宅からオンラインで視聴し、その前後に携帯電話で同僚議員と質疑内容の確認をしたり補足説明を行ったり、といった感じです。(私自身、それで議員活動の支障になることは今までほとんどありませんでした)
現在議会については、地方自治法によって本会議(全議員が集まって議案説明や一般質問、採決等を行う会議)は議場に集合して行うことが義務づけられていますが、それ以外は各自治体議会の判断でオンライン開催も可能とされています。
コロナ禍で、社会全体が働き方や暮らし方の変革を求められている今日、自治体議会もより柔軟で合理的な運営手法を模索・実践すべきタイミングを迎えたと言えるでしょう。そのことは、議員の成り手の発掘にも寄与するものと信じます。
☆茅ヶ崎市議会オンライン中継はこちら
茅ヶ崎市議会 映像配信 (https://chigasaki-city.stream.jfit.co.jp/)
新型コロナウィルスワクチンへの憂慮
新型コロナウィルスワクチン接種が進んでいます。ウィルスの拡散を抑え、早く元の社会に戻すための切り札と言われていますが、副反応事例も出てきており、私自身は予約可能になっても接種を受けるかどうか正直迷っています。
もっと気になっている点は、
① 政府が標榜する「1日100万回接種」という数値目標だけが独り歩きしていて、副反応データや接種に従事する方々の疲弊などが伝わってこないこと、
② マスコミの報道の仕方が接種の進捗状況にフォーカスを当てており、「ワクチンは希望者が接種するもの」という大原則が霞んでしまっている感があること(接種しなければいけないという「雰囲気」が拡大)、
③ ワクチン接種を皆が済ませれば、「すぐに」元の生活に戻れるかのような誤解が浸透していること(もっと「長期戦」のはず)、
です。
ウィルスを早期に駆逐したい思いは私も全く同じですが、今のこの状況が、後日の歴史的評価において、「あの時もう少し慎重かつ冷静に検証・対処すべきだった」ということにならないよう願うばかりです。(東京オリパラが元々無かったとしたら、果たして状況はどうだったでしょうか・・)
議会での一般質問テーマを公募します
6月3日(木)、茅ヶ崎市議会・2021年第2回定例会がスタートしました。
補正予算案や関連条例改正案等の審査に加え、「一般質問」(各議員が市に対し、市政全般における諸課題解決に向けた質疑や政策提言などを行う)が予定されています。
今回私は「会計年度任用職員」「行政のデジタル化」等の3テーマで質問を予定していますが、正直いつも選定に迷っています。というのも、日々の議員活動や市政相談、研修などを通じて関心の高まったテーマをノートに書き加えているのですが、現時点で50個以上溜まっており、自身でなかなか優先順位を付けることが難しいからです。
しかし原点に立ち返って考えますと、「一般質問」を行うことは、選挙で信任頂いて議席を得た議員にとっては最も重要な権利の一つであり、また同時に義務でもあって、突き詰めれば、24万市民の声を代弁する絶好の機会にもしなければならないはずです。
そこで私は、次回第3回定例会以降においては、市民の皆さんに「一般質問」のテーマを広く募り、必ず1問は自身の質問に加えることを実践したいと思います。その際は、ご提案頂いた市民の方と一緒に現状確認や質問要旨の検討を行い、傍聴への参加や振り返りのミーティングなどにも是非ご協力をお願い致します。
☆当HPの「ご意見・ご連絡はこちら( https://chigasaki-keisuke.com/8cc839336525fbd5afc3b370e58c2d79 )」からどしどしテーマをお寄せください!心からお待ちしております。
西暦と和暦の問題
新型コロナウィルスワクチン接種が進んでいますが、1回目の接種を済ませた市民の方から接種前に記入する予診票についてのご意見を頂きました。
それは、「予診票の生年月日欄が西暦で書くように指定されていたが、自分のの西暦誕生年がわからずに困っていた高齢者が多く、接種までの待ち人数がどんどん増えていった。和暦、西暦のどちらでも書けるようにしておけば済む話しではないか。高齢者への配慮が足りないと思う」というような内容でした。
確かに、茅ヶ崎市が発行する接種券には予め生年月日が西暦で印字されていますが、それに気付かない方も多いのではないかと思い、例えば病院に西暦・和暦対応表を置いておくなどの配慮を早速保健所に申し入れようと思います。
しかし、一方で根本の問題は、日本独自の西暦、和暦混在使用のカルチャーにあるのではないかと思います。
私は空手の関係で海外の仲間と文書を交わす機会が多いこともあって、会社員時代から西暦年しか使ってきませんでしたが、グローバルビジネスを展開する日本企業ですら、いまだに国内では和暦を使用するケースが多いことには強い違和感を覚えます。(行政関係文書も和暦表記が基本)
和暦は日本固有の伝統文化でもあり、決して全てを否定するものではありませんが、ITの進展で世界の垣根がどんどん低くなりつつある時代の流れや、コンピュータシステムの日付データ保管にかかる負荷軽減などの観点からも、ビジネスや公的な書類ではそろそろ西暦年表記に統一してゆくべきではないかと考えるのは果たして私だけでしょうか?
☆関連参考記事
行政手続きの和暦を廃止して西暦に統一していただきたい by jinmskさん | デジタル改革アイデアボックス (https://ideabox.cio.go.jp/ja/idea/00027/)
ヤングケアラー問題
5月31日(月)、立憲民主党所属の湘南エリア自治体議員有志による合同オンライン勉強会を開催しました(講師:竹村雅夫・藤沢市議会議員)。
今回のテーマは「ヤングケアラー問題」。「ヤングケアラー」とは、家族の介護やケア、身の回りの世話を担う18歳未満の子どもを指し、最近の国の調査では、中学生のおよそ17人に1人が該当するという結果が明らかになりました。
この問題は「子どもの貧困」に並ぶ大きな社会問題であり、よう
やく国や自治体もその支援に本格的に乗り出しつつあります。
海外や日本の伝統的な価値観では、「家族同士でケアーをするのは当然」という考え方もありますが、実際問題として家族だけでは支え切れないケースの存在や、ケアーをする家族、特に未来ある子供たちが普通に生活し成長する機会を阻害されているという事実に目を瞑ることは、国家として、自治体として、そして人間社会として許されないことだと考えます。
正直、私自身もこの問題への関心や知識は今まで決して高くはありませんでしたが、今回の勉強会をきっかけに、自治体としての支援を明確化する条例の制定や制度創設、予算措置などに向けて、仲間の議員とともに具体的な「考動」に移りたいと思います。
皆さまの周りにも、見えていないだけの「ヤングケアラー」が必ず存在します。是非この問題にもご関心を持って頂けるようお願いします。
☆厚生労働省の「ヤングケアラー」に関する啓発情報
ヤングケアラーについて (https://www.mhlw.go.jp/stf/young-carer.html)
独居高齢者問題
ここ2週間ほど、議員レポートの配布を兼ねて地域を徹底的に廻っています。私が特に意識しているのは「高齢者の一人世帯」(いわゆる独居高齢者)です。
コロナ禍で自宅に篭りがちになり、地域社会から孤立して心身の虚弱化に悩む方がいかに多いか、改めて実感しています。特にテレビなどでコロナワクチン接種に関する情報の混乱が、その傾向に拍車をかけているようです。
「健康体操が中止になって体を動かしていないので気分も体調も優れない」「子どもが横浜に住んでいるが、仕事が忙しいらしく会う機会が無い」「コロナワクチンの予約が取れずに悩んでいる」 etc….
地域包括支援センターや民生委員など、行政もあらゆる機関やチャネルを使って高齢者への生活支援サービスを行っていますが、その網の目から抜け落ちてしまっている独居の方々が少なからず存在します。
100年に一度と言われるコロナ禍で、社会のセーフティネットの綻びが顕在化してきました。この件については、6月の市議会定例会でもしっかり意識して、市に対し様々な問題提起や政策提言をしたいと思います。
皆さまも、身近に独居の高齢者がおられましたら、コロナ対策を尽くしたうえで、是非お声がけをお願いします。いつか自分も行く道かも知れません。
☆茅ヶ崎市の高齢者向け支援事業
お年寄り|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/otoshiyori/)
忘れてはいけない災害対策
コロナウィルスワクチンの接種を巡って国内で大きな混乱が続いています。
私のところにも、「家族総出で予約の電話をしているが繋がらない」などのご相談がたくさん寄せられていますが、一面だけ切り取って見せるTV・ワイドショーなどでの取り上げ方にも問題があると考えます。私が子供の頃に経験した「オイルショック」によるトイレットペーパー不足現象の再来といった感じでしょうか・・・。
接種も医療従事者や高齢者から優先、入荷も順次、副反応情報も徐々に明らかに、ワクチン接種をしても感染する可能性はある・・・。少し冷静になって考えれば、こんな大混乱に陥ることは無いはずです。
さて、ここで忘れてならないのは「災害対策」です。5月20日から、政府は災害発生時の「警戒レベル一覧」を変更しました。図でご覧の通り、従来の「避難勧告」区分が廃止されたのです。
本格的な梅雨時を迎え、私たちは新型コロナウィルスだけでなく、大雨や土砂災害などにも目配せをする必要があります。
心を落ち着けて視野を広く持ち、様々なリスクに備えましょう!
☆警戒レベルについて
防災気象情報と警戒レベル | 首相官邸ホームページ (https://www.kantei.go.jp/jp/headline/bousai/keihou.html)
「コーポレートガバナンスコード(企業統治指針)」を議員活動にも応用すべし
上場企業の行動規範となる「コーポレートガバナンスコード」(企業統治指針)が3年ぶりに見直されるとの報道がありました。
「脱炭素」や「多様性」などを軸に、持続可能な成長を企業に促す目的で、企業(法人)も善良な一市民であるべし、との意図が込められており、金融庁と東京証券取引所が所管しています。
今回の見直しの中で「取締役のスキルマトリクスの開示」が含まれていることに私は注目しています。
これは、取締役候補者ごとに「企業経営」「財務・会計」「人事・労務・人材開発」「法務・コンプライアンス」「海外事業」「ICT/DX」などの諸分野に関する専門性と経験の星取表を作成・開示するもので、既にキリンホールディングスの株主総会などで活用されているそうです。
そこで考えたのが、国会や地方自治体議員の選挙においても、同様のスキル(得意・専門分野)マトリクスを作成・開示し、当選後もそのスキルの発揮状況を国民・市民がチェックして、議員としての活動評価や次の選挙時の参考情報にするというアイデアです。
マトリクスの作成は自己申告で構わないかも知れません。単なる政策や主張の一方的な表明ではなく、議員や候補者の自己評価や
研鑽・成長にも繋がるのではないでしょうか。一度議員仲間と議論してみたいと思います。
☆取締役のスキルマトリクスについて(金融庁~PDFファイル)
https://www.fsa.go.jp/singi/follow-up/siryou/20201118/04.pdf
2020東京オリンピック・パラリンピックは早期に中止の判断を
残念ながらコロナ禍の拡大が止みません。ワクチン接種も世界の中で日本は立ち遅れ、我が茅ヶ崎市でも予約方法が直前に変更周知されるなど大きな混乱が広がりつつあります。
飲食店に対する「まん延防止措置」上の酒類提供禁止は法律違反の疑いが濃いと先の記事で指摘しましたが、市内では明確な意
思を持って酒類提供を続けるお店が出ています。
日本は東日本大震災からの復興シンボルとして「2020東京オリ・パラ」の準備を営々と続けてきましたが、直近の国内世論調査では約8割の声が延期または中止となっています。
コロナ禍で、日本だけでなく世界中の人々=地球号の住人が生活や経済の再生を目指して必死に頑張っている最中のオリンピック・パラリンピックに、一体どれだけの賛同が寄せられ、どのような感動が生まれるのでしょうか・・?
その日に向けて黙々とトレーニングに打ち込んできたアスリートたちや、平和のスポーツ祭典を楽しみにしていた人々の気持ちを考えると心が痛みますが、今私たちは「4年に一度」ではなく『100年に一度』のコロナ禍という大難局に立ち向かっている最中であること、そして大規模イベントの開催によって「新たなパンデミック」を作り出してはならないという命題のもと、政府がリードして勇気ある「中止」の決断を求めます。タイミングはまさに今です。
その決断は必ずや世界から、そして後世の歴史においても正しい評価を受けるものと確信しています。
☆東京オリパラに関する世論調査(一例)
世論調査|報道ステーション|テレビ朝日 (tv-asahi.co.jp)
2021年第1回臨時会を終えて
5月12日(水)~14日(金)にかけて開催された市議会臨時会が閉会しました。
今回は2021年度補正予算や議会内規則の改正などについて審議されたほか、議長、副議長や各常任委員会委員長などの選出が行われました。
議長には加藤大嗣議員、副議長には岩田はるみ議員が所信表明と選挙を経て選出され、私は引き続き都市経済常任委員会と広報広聴委員会に所属することとなりました。
市議会内には政治家としての理念や政策、所属政党などを同じくする「会派」という議員グループが存在し、そのグループをベースに各議員の所属委員会や各審議会などに参加する議員が選考されます。
議員の任期も残り2年の折り返しを迎えましたが、5月より新会派「ちがさき立憲クラブ」を結成し、初心に立ち返って市民に寄り添った議員活動を続けて行きたいと思いますので、引き続きのご支援・ご声援をお願い致します。
なお、私の議員レポートでも継続して募集していますが、次回市議会議員選挙(2023年4月執行予定)に挑戦する市民を探しています。
希望する所属政党や年齢などは問いませんので、「市民のための市政実現」に向けて志を同じく「考動」頂ける方は是非ご連絡ください。市議会の仕組みや議員活動の内容、選挙に向けた準備などについて詳しくご説明致します。
☆茅ヶ崎市議会議員の情報
市議会の各種名簿|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/.../meibo/index.html)
まん延防止等重点措置は違法の疑い
5月8日(土)、神奈川県はまん延防止等重点措置で対象地域を茅ヶ崎市等に拡大しました(5/12~31)。
そのうち飲食店への「要請」内容については、営業時間の短縮に加え「酒類」の提供が終日禁止とされていますが、ここには大きな問題があります。それは、居酒屋等の飲食店においては、「酒類」の提供ができなければ事実上「休業」せざるを得ないケースが多発すると思われますが、憲法でも保障された「営業の自由」の制限を「特措法」(法律)ではなく「厚生労働省」の「告示」改正で実施するものであり、このことが法律の委任範囲を超えた不当な規制に当たるのではないか、という点です。
そもそも、「酒類」はダメで「ソフトドリンク(ノンアルコール飲料含む)」ならコロナ対策としてOKというロジックも、科学的、客観的な説明が不十分であり、「エビデンス」(証拠)に基づく行政執行の原則を逸脱するものと言わざるを得ません。実際に市内の飲食店にヒアリングしてみたところ、今回は大半が「休業」を選択されることがわかりました。
「協力金」が支給されるとはいえ、コロナ禍を巡ってこのような脱法的な行為を看過することはできないため、所属政党を通じて国に対し強く是正を求めたいと思います。
☆神奈川県発表
特措法に基づくまん延防止等重点措置に係る神奈川県実施方針 - 神奈川県ホームページ (https://www.pref.kanagawa.jp/docs/j8g/covid19/jiltushihoushin.html)
☆まん延防止措置に関する法令解説
【法令情報】『まん延防止等重点措置』根拠条文の紹介~新型インフルエンザ等対策特別措置法及び同施行令 令和3年2月改正~ | ぎょうせいオンライン 地方自治の総合サイト (https://shop.gyosei.jp/online/archives/cat01/0000036749)
☆酒類提供禁止に関する批評
まん延防止で酒類提供停止「告示改正は違法の疑いがある」京大・曽我部教授(弁護士ドットコムニュース) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/bebb6cc4f6fd50e5ed54352666918ddead7e0ab4
☆酒類提供を禁止する厚生労働省告示
Taro-★【案文】新型コロナウイルス感染症のまん延の防止のために必要な措置及び同感染症の感染の防止のために必要な措置の一部を改正する件 (https://www.mhlw.go.jp/hourei//doc/hourei/H210423G0030.pdf)
茅ヶ崎市立病院在り方検討委員会模様②
5月6日(木)に市役所庁舎で開催されました「茅ヶ崎市立病院在り方検討委員会(第3回)」を傍聴しました。
今回は前回までの振り返りと、今後検討を具体化する経営形態ごとの特徴や全国先行事例の紹介などが主な議題でした。
茅ヶ崎市では、新たな経営形態を採用する場合の候補として、「地方公営企業法全部適用」「地方独立行政法人」「指定管理者」のうちのいずれかを想定していますが、それぞれメリット・デメリットが混在するため、慎重な検討が必等となります。
委員会では出席委員から、「収支分析の甘さ」や、そもそも地域において「市民から選ばれる病院になっているのか」などの厳しい意見も寄せられました。
また経営改善のポイントとして「委託費」の見直しや、医療ニーズにより柔軟に対応可能な職員の人事任用制度の採用などがあげられ、今後より深い議論が交わされて行きます。
傍聴して私が思ったことは、「どの経営形態がベストか」という議論ありきではなく、①茅ヶ崎市立病院が地域医療圏の中で果たすべき役割と市民を含む利用者の真の期待値は何か、②近隣大規模病院の存在や多数の地元診療所との連携を前提に、どのようにして付加価値の高いポジショニングを取るか、の2点を発射台として、ベストな経営形態を模索することが重要だということです。(場合によっては段階的な経営形態変更も必要)
第4回検討委員会は5月27日(木)14:00~市庁舎で開催予定です。新型コロナウィルス感染症拡大の情勢ではありますが、市民の皆様にももっともっと大きな関心を持って頂けることを願う次第です。
「子どもの日」に人口問題を考える
5月5日の子供の日に合わせ、総務省が子供の人口推計を発表しました。(掲載図表は総務省ホームページから引用)
この発表によりますと、15歳未満の子供の数は昨年より約19万人減って1,493万人と40年連続の減少で、全人口に占める割合も過去最低の11.9%になったということです。つまり、街なかでみかける人のうち子どもはわずか10人に1人程度といった感じになります。
一方65歳以上の高齢者の割合は28.9%ですので、だいたい3人に一人が高齢者といった計算です。(「高齢者」の定義は実は曖昧です)このことは、エリアによって異なるとは思いますが、私たちの生活実感とほぼ合っているのではないでしょうか。
総人口も減少トレンドとなり、「人口減少」や「少子高齢化」現象が昨今大きな社会問題としてクローズアップされ、自治体でもその対策に躍起になっていますが、肝心なことは、この減少を冷静かつ客観的に捉え、「人口減少」や「少子高齢化」に上手に向き合う策は何か、ということを国民全員が真剣に考えることだと思います。
戦後の経済成長とともに日本の人口は急増しましたが、経済成長に伴う人生観・家族観・価値観の変化や様々な社会問題の発生で、私たちは一定の時間をかけて現在の人口トレンドに直面したわけです。(残念ながら途中での軌道修正は叶いませんでした)
ここでこれから是非考えなくてはならないのは次の4点だと考えます。
①長寿化に伴う健康寿命の延伸(医療費等社会的コストの抑制)
②「高齢者」定義の見直しによる熟練労働人口の確保(AI等も活用)
③出産・育児を阻む社会的要因の除去(介護、育児ケア体制の拡充)
④経済成長至上主義の見直し(人口規模・構成に見合った暮らし方変革)
上記①~④はそれぞれが密接に繋がったテーマであり、一体的な打ち手が必要です。
コロナ禍でとかく悲観論が先行しがちな社会情勢ではありますが、私たちはこれからこの国のあり方をどう変えて行くべきか、いま絶好の判断チャンスを掴んだとも言えるのではないでしょうか。
魂の震え
5月4日(祝)、茅ヶ崎市民文化会館で上映された映画「咲む」(えむ)を妻と二人で観てきました。
ろうあ者である主人公の女性看護師が、家族や地域社会の人々と触れ合いながら、時に落ち込み、時に悩み、苦しみ、それでも逞しく、そしてキラキラ輝きながら人生を「前に進む」物語です。
上映後は魂が震えて、しばらく席を立つことができませんでした。多くは語りません。「障がい」だけでなく、「家族の絆」や「地方の過疎化」をもテーマにしたこの映画、全ての日本人に観て頂きたい渾身の一作です。
☆「咲む」上映情報など
映画『咲む』公式サイト (https://emu-movie.jp/)
「子宮頸がん予防ワクチン」のオンライン勉強会に参加
4月30日(金)、湘南エリアの自治体有志議員を対象に「子宮頸がん予防ワクチン」に関するオンライン勉強会が開催され、自宅から参加しました。
「子宮頸がん予防ワクチン」の接種は厚生労働省が所管し、全国の自治体を通じて周知されていますが、一定の予防効果が期待される一方で、深刻な副作用被害も生じており、そのリスクに関する適切な啓発や副作用発症者への救済、再発防止などが講じられているとは言えない状況にあります。
一番の問題は、そのような状況にも関わらず、ワクチン接種に関する国の態度が不透明(推奨か抑止か)なまま接種が進められていること、及び接種を受けるかどうかの判断が、完全に接種者
(小学6年生~高校1年生女子は全額公費摘要)及び保護者任せになっていることです。
ワクチンではなく、検診による予防を推奨する意見もあり、市民の生命・健康に直接関係する事業として、茅ヶ崎市に対しても適切かつ慎重な対応を求めて行きたいと思います。
☆子宮頸がん予防ワクチンに関する国(厚生労働省)からの情報発信ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がん(子宮けいがん)とHPVワクチン~|厚生労働省 (https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/)
☆茅ヶ崎市の子宮頸がん予防ワクチンに関する広報
子宮頸がん予防ワクチンについて|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/kenko/yobotaisaku/1004579.html)
☆子宮頸がん予防ワクチン薬害訴訟情報
子宮頸がんワクチン被害の裁判 - HPVワクチン薬害訴訟全国弁護団 (https://www.hpv-yakugai.net/)
議員活動レポートVol.8が完成しました
「議員レポートVol8号」が完成しましたので、先に電子版として当ホームページで公開させて頂きます。
https://chigasaki-keisuke.com/blogs/blog_entries/view/48/ce20b4623fc5790a87e6d90343bb114e?frame_id=59
今号は茅ヶ崎市議会第1回定例会(3月)で審議された2021年度予算案等についての説明と会派としての質疑・主張、2020年度活動の振り返り、「市議会報告会・意見交換会」などについて記載しております。
来週以降、市内でのポスティングや駅頭・店頭配布を開始致しますので、是非ご一読をお願いいたします。
自治体の未来を担う人財とは
4月26日(月)、自治体関係者向けのオンラインセミナー「地方自治体の人的資源問題」を受講しました。
コロナ禍による社会変動や人口減少・財政逼迫に伴う職員数の削減等によって、地方自治体は益々難しい運営を迫られており、我が茅ヶ崎市もその例外ではないとの思いから申し込んだものです。
その課題を突破する「鍵」は、ずばり「公民連携」(民間の力を活用した行政運営)と「ICT化」(情報通信技術の活用)。
しかしながら、両方の「鍵」に共通する根本命題は、最終責任を誰が取るのか、という点にあります。
「公民連携」でコスト削減や民間ノウハウの活用が図れても、最終的な収支責任や安全責任は誰が負うのか、「ICT化」で業務の効率化が図れても、そのアウトプットに関する法的責任は誰が負うのか(首長・関係職員かそれともシステムベンダーか)などなど、整理しなければならない課題も山盛りです。
結局、それらをクリアするもの自治体職員の責務(最終的には首長と議会の責任)であることに変わりなく、やはり自治体の未来を握るのは「人財」であることに行きつくようです。
茅ヶ崎市の職員の皆さんにも、益々の奮闘努力と活躍を期待したいと思います。
政策競争が本来の姿
4月25日投開票となった衆院(北海道2区)、参院長野選挙区の補欠選挙と参院広島選挙区の再選挙結果が確定しました。
与党が事実上の3敗となる結果に終わりましたが、報道によれば与党の金にまつわる政治姿勢やコロナ対策への不信感が主な原因とされています。
しかし、そもそも政党間の競争は「政策提言」を通じて行われるべきであり、与野党を問わず、金銭的な不正やスキャンダルへの糾弾が選挙の争点になるような政治活動を行ってはならないはずです。
このことは、国民の政治への不信感を増すだけでなく、選挙がそもそも候補者による国政・県政・市政における政策やビジョンを競わせ、有権者に有為な選択の機会を提供するという基本的な意義を損なうことに繋がり、まさに「主権者不在」の選挙とも言えます。
日本の全ての選挙が、本来の政策選択のための機会となることを願って止みません。
政治とエビデンス(証明)
本日、神奈川県の「まん延防止等重点措置」の対象地域を、横浜、川崎、相模原の3政令市に加え、鎌倉、厚木、大和、海老名、座間、綾瀬の6市にも広げる方向で調整中との報道がありました。
「緊急事態宣言」と「まん延防止等重点措置」の違いやなぜ鎌倉市や厚木市の6市を新たに対象エリアに加えるのかわかりにくいという声もさることながら、一番問題だと思うことは、重点措置地域以外のエリアの飲食店に対しても酒類の提供を「控える」よう呼びかけるという「方針」です。
何が問題かと言いますと、①法令の規定によることなく、「営業の自由・飲食の自由」を事実上禁止にしかねない効果があり、行政による脱法的な私権制限を許す先例になってしまう可能性があること、②「酒類」の提供は×でソフトドリンクの提供は〇となるが、両者間の感染防止対策効果の客観的・合理的差異が不明なことです。特に②は科学的な証明や検証も十分とは言えない状況にあります。
国や自治体は法令により強制力を持った業務執行が可能ですが、そのことは権利制限を受ける市民側にも納得感のある合理的な説明や根拠=「エビデンス」を示して初めて認められるものです。
今の法令の運用状況では、協力金等の支給も含め、後日必ずやその「エビデンス」の有無や信憑性が大きな問題点として政治の争点となることは明らかであり、意思決定に関与する行政関係者や政治家は、そのことをしっかり覚悟して臨むべきと考えます。
活動レポートVol.8作成中
現在、私の「活動レポート」をパソコンでシコシコ作成中です。
2年前に議員になって以来通算8号目。ボランティアで多くの方にお手伝い頂き、市内で約13,000部を3ヵ月おきに駅頭・店頭配布、ポスティングさせて頂いております。
市内世帯数は約105,000ですのでカバー率はわずか12%に過ぎませんが、政務活動費を有効に使い、もっと部数を増やして行きたいと思います。
議員の活動については、市議会が発行する「議会だより」でもご紹介していますが、個人としての報告や意見・主張提起はやはりこの「活動レポート」が最適。「茅ヶ崎市議会基本条例」第5条の3にも「議員は、自らの議会活動について、積極的に情報提供を行うもの とする」と規定されており、これからも3ヵ月おきに発行を続け、議員としての職責を果たしたいと考えます。
目下の悩みは、載せたい情報てんこ盛りで「字が小さくて読みにくい」というご指摘にどう応えるか・・・。会社員時代から資料作成は日常茶飯事でしたので編集・校正作業などは全く苦にはなりませんが、自身の老眼も進んで目が疲れてしまうのは確かです(笑)。
チラシとしての配布以外に、このホームページに電子版も掲載していますので是非ご覧ください。
☆茅ヶ崎市議会基本条例(市議会に関する基本的な決め事)・・・PDFファイル
https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/001/074/25.4gikaikihonjourei.pdf
健全な寄付文化と自治体財政
週に2回ですが、地元小学校の朝の登校見守り活動を行っています。
先日、市内企業から市へ寄贈頂いた新しい横断旗をお預かりし、早速本日の活動から活用させて頂きました。市の財政逼迫を見かねて、子供たちの安心安全のために寄贈頂いたものですので、大切に使わせて頂きたいと思います。
日本でも、企業などが自治体や公益・非営利法人等に対し、利益剰余金の一部を社会還元する主旨で寄付する文化がかなり定着してきました。(そのための各種優遇税制も用意されています)
企業に代表される各種法人も広義の市民に含まれることから、そのこと自体は大変有難く有意義なことであり、もっともっと浸透することを期待するものですが、本来的には市民生活の「安心・安全」を守る使命を負うのは、先ずは自治体であることを忘れてはなりません。
財政事情が厳しいことを理由に、市民生活の「安心・安全」を後回しにすることは決して許されませんし、貴重な税金をベースとした財源の使途について平時から優先順位を明確化し、財政健全化に向けて必死に取り組むこと、そしてその過程を市民に「見える化」することが何よりも重要と考えます。
企業の有難いご厚志に応えるためにも、市に対しては、コロナ禍を契機として財政健全化に向けてブレずに真直ぐ突き進んで行くことを求めたいと思います。
☆茅ヶ崎市への寄付について
茅ヶ崎市への寄附|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/zaisei/kifu/1008510.html)
公務員というお仕事
ここのところ、「公務員」の仕事をテーマとした本を集中的に読み込んでいます。
私の父も元自治体職員、妹は現役の国家公務員ですので元々身近な存在ではありましたが、会社員から議員へ転身以降、圧倒的に市職員の皆さんと仕事上のお付き合いが深まっていること、そして何よりも、コロナ禍を契機として、「公務員」の役割りや在り方、市民の期待値や評価が急速に変わってきたと感じるからです。(そのことは特別職「公務員」である我々自治体議員も同じくです)
確かに昔は「親方日の丸」という言葉に象徴されるごとく、「公務員」は身分保障の厚い安定した職業というイメージが強かったのですが、今では国・自治体共に極度の財政難に喘ぎ、長期人口減少トレンドに応じてその定員が削減される一方で、高齢化等の進展による福祉分野を中心とした予算・対応稼働の膨張という現実に向き合わなければならならず、コロナ禍という新たな社会的難題解決に忙殺されるという状況も加わって、就職先としてのその人気度も徐々に低下しています。
「公民連携」と言った民間企業やNPO法人などとの協業によって広範な行政課題を解決する動きも広がってきたとは言え、「市民の生命と財産を守り公共の福祉を実現する」という「公務員」の根本使命・役割はいささかも変わることがありません。
このような激変の時代にあって、「公務員」の皆さんがいかにしてその力を発揮するかが重要となってきますが、その前提として仕事に対する大きなやりがいと将来への希望を持ち続けることが絶対に必要です。
自身がやりがいや幸せを感じない「公務員」の皆さんが、市民を幸せにすることは決してできない、と私は確信しています。
「公務員」の仕事はいかにあるべきかについても今年度は勉強を深め、一般質問などを通じて私の政策提言に織り込んで行きたいと考えています。
☆地方公務員法
地方公務員法 | e-Gov法令検索 (https://elaws.e-gov.go.jp/document?law_unique_id=325AC0000000261_20200401_429AC0000000029)
お試し(トライアル)という仕組み
4月13日(火)、市役所議場内で開催された早稲田大学ゼミ生による、茅ヶ崎市への政策提言発表会にお招き頂き傍聴して参りました。
他市民相談との関係で3テーマのうち「若者の定住促進」に関する提言発表のみの傍聴となりましたが、「定住促進」は私が追求する主要政策の一つであり、大変参考になりました。
提言の骨子は、茅ヶ崎市への移住意向のある層をターゲティングし、移住へのハードルを下げるべく、①スマホアプリによる情報発信、②ワーケーション(ワーク+バケーション)のためのシェアオフィス整備、③市内宿泊施設と提携した「お試し」移住などの仕掛けによって定住人口を獲得するというものでした。
私が中でも注目したのが③の「お試し」移住促進策で、その理由は、主体は民間資本ながら、行政としても需要拡大に繋げるためのトライアル型支援としてなら事業化しやすいこと、そして何より私の知人が、この「お試し」移住について、今まさに市内で事業化を検討していることです。(実にタイムリー!)
このような学生の皆さんによる政策提言には、クリアすべき課題が相応に残されてはいますが、斬新なアイデアや発想が時として社会や市場を大きく動かす可能性も秘めており、全国の多くの自治体で「行政×大学・高校」の官・学連携が進められています。
コロナ禍で思うような議論の時間が確保できなかったかと想定しますが、そのような状況下で、茅ヶ崎市に対し貴重な提言をして頂きました早大生の皆様に、心から御礼申し上げます。
コロナ禍に向き合う姿勢
新型コロナウィルスワクチンの高齢者向け接種が4月12日から始まりました。
東京、京都、沖縄の3都府県では緊急事態宣言に準じる「まん延防止等重点措置」も追加適用される(これはこれで宣言と措置の違いが判りにくいという課題あり)など、第4波の到来が懸念されるなかでの一つの光明とも言えます。
しかし、実際に飲食店で食事をしてみると、多くの方が「マスク会食」或いは「黙食」ではなく、アクリル板等の仕切りの無い状態で普通に会話をしながら会食している光景には驚かされます。
そもそも、「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」によって飲食店等の時短営業や様々な感染防止策を講じても、利用者が従来通りの会食スタイルを続けていては、感染拡大への歯止めが効かないどころか、貴重な税金を財源とする飲食店等への「協力金」提供施策も無駄になってしまう可能性大です。
本来災害発生を含む非常時においても、国や自治体による私権制限は最低限度に止め、我々国民一人一人が高い意識を持って自発的に危機回避・突破を図ることが、成熟した民主主義の力であると信じて止みません。
是非今こそ、全国民が一致団結し、新型コロナウィルス感染症の早期終息に向けた具体的な行動を起こして行きましょう!
茅ヶ崎市立病院の経営改革
4月8日(金)、市役所で開催された「市立病院在り方検討委員会(第2回)」を傍聴してきました。
この委員会は、市立病院の赤字体質脱却と経営改革を実現すべく、その経営形態(地方公営企業、独立行政法人、指定管理等)を含めたあるべき姿を検討するために設立され、市内関係団体(医師会等)、学識経験者(大学教授等)、市関係機関(保健所)、公募市民等の委員で構成されています。
委員会では、市立病院から財務や業務の執行状況、利用者アンケート、他病院との経営比較データなどの詳細資料が提示され、活発な論議が交わされました。
正直な感想を述べますと、この委員会での議論を理解するには、病院経営・財務、医療サービス、診療報酬制度、医療業界における人材育成や業務のアウトソーシングサービス、診療所や消防(救急部門)との協業・連携体制、同一医療圏における民間病院の事業展開などなど、相応の広汎な知見が必要とされ、個人的には2時間という枠内では消化不良な状態でした。
しかし、議員向け研修会などを通じ、かねてから課題に感じていた業務委託や診療報酬請求処理のあり方など、財務・経営改革に直結するテーマについて専門の委員と突っ込んだ質疑が交わされるなど、大変勉強になったのも事実です。
議員の所掌範囲はまさに「森羅万象」、市民生活全般にわたります。これからも勉強を重ね、市立病院の経営改革に向けて意義ある提言を行って行きたいと思います。(皆様も是非傍聴ください。次回は5月6日(木)14時~)
☆市立病院の在り方検討委員会について
茅ヶ崎市立病院在り方検討委員会|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/shingikai/ichiran/1041997.html)
最後の広報広聴委員会
4月6日(火)、市議会広報広聴委員会に出席し、2021年・第1回定例会関連記事を掲載した「議会だより」の編集作業を行いました。
今回の委員会をもって、現委員による活動は最後となりますが、議案に関連する表紙写真には、私からの提案が採用されましたので是非ご期待ください。(5月以降は新たな委員による委員会がスタート予定)
市民の皆様に少しでも親しまれる「議会だより」を目指して活動してきましたがまだまだ道半ば。今後もより有意義な紙面作りに向けた提言を行って行きたいと思います。
委員会の後は所属会派の打合せを行いましたが、今回は任期後半2年に向けた会派の今後について協議しました。詳細は確定次第、当ホームページでもお知らせしたいと思います。
デジタル格差社会にしてはならない
いま政府では、「デジタル庁」開設に向けた諸準備を進めています。この国の動きは、「地方分権」政策のもと各自治体が独自に構築してきた様々な情報システムにも、システム統合・連携や仕様の共通化などによって大きな影響を与えることが想定され、私たちも納税者の立場から、無駄なインフラ投資にならないか、また個人情報の保護は万全かなどの視点でしっかりウォッチして行く必要があります。
確かに「デジタル化」によって役所に出向くことなく、自宅や会社から迅速に各種手続きを済ませたり、行政サービスを受けたりすることができるようになる反面、高齢者や障がい者を中心に、パソコンやスマホの利用機会の無い(少ない)方々にとっては、日々の生活のなかで大きなハンディキャップになったり、情報から取り残されて社会的な孤立状態に陥る可能性も指摘されています。
私は現在市内の多くの飲食店オーナーの皆様が、神奈川県や茅ヶ崎市に対して行う時短営業・休業に伴う「協力金」交付申請のお手伝いをしていますが、ご覧の通り紙で申請する場合は、申請書だけで最低6枚、添付すべき証拠書類を加えると軽く10枚を超えてしまい、県のホームページに掲載された記入要領を詳しく読み込んで準備しないと、申請完了まで辿り着きません。
もちろんネットからの直接申請の仕組みやお問い合わせ用のコールセンターも開設されてはいますが、コールセンターについては
電話が混みあって繋がりにくい状況に加え、資料の記入不備など
に申請後に気付いても、そのことについて直接連絡する窓口は公
開されていないのが現状です。(県内申請総件数約25万件)
私の印象ですが、パソコン、スマホ、プリンターがお手元にない高齢の飲食店オーナーで途方に暮れている方は相当数にのぼるのではないしょうか。
若い世代はデジタル機器やサービスを楽々使いこなせるとは言え、貧困や障がいによって利用困難な方は今後も一定数続くと考えます。
「デジタル庁」の開設に際しては、このような自治体現場が抱え
る悩みや課題に正面から向き合い、かつクリアする努力を重ねて
欲しいものです。
☆政府のデジタル庁構想
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dgov/201225/siryou3.pdf
不法投棄現場のその後
先般、市内堤・下寺尾の産廃物不法投棄物(4ヵ所)について、神奈川県による強制代執行(総費用約2億円)による処分及び整備が行われましたが、その後の様子をお伝えします。(写真はうち1ヵ所の現状)
現状では、法令の範囲内で許容される状態に整地されていますが、今後は県による緑化措置が講じられ、景観の向上が図られる予定となっています。
このような産廃物の不法投棄事案は、市内北部を中心に散発的に続いていますが、市や警察、市民の監視だけでは完全に防止することは難しく、最終的には都市計画(市外化調整区域)の見直しによる“不法投棄されにくい環境づくり&まちづくり”による問題解決を目指すべきと考え、今後、市や地元市民の皆様に対し、具体的な提言を行っていく予定です。
クリエイティブな子供たち
3月26日(金)、地元の地区コミュニティセンターで開催されている小学生たちのポスター作品展示会を見学してきました。
学校の総合学習の一環として地域で大切に保存・公開されている歴史的家屋(江戸時代に建築、民族資料館として市が管理)を訪ね、その素晴らしさや価値を自分たちの言葉で表現、PRするものです。
この試みは、歴史や文化、伝統技術の学習を深めるだけでなく、学んだことをどのように外に発信し伝えて行くかという、非常に大切な能力をも身に付けるという点で、実に有意義だと思います。
子供たちの作品を見ていると、大人の目線では気付かないであろう家屋の「価値」や失ってしまったみずみずしい「感性」がしっかり伝わってきて、ワイワイガヤガヤ、目を輝かせながら創作したであろう光景を想像するに、感動で胸が熱くなってきました。
頑張れ子供たち!
皆さまも是非機会があればご観覧ください。
☆小出地区コミュニティセンター
http://koidecommunity.web.fc2.com/
☆茅ヶ崎市民族資料館
民俗資料館(旧和田家住宅・旧三橋家住宅)|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/bunka_rekishi/bunkashiryokan/1005688.html)
地価は地域力のバロメータ
3月23日、国土交通省による本年1月1日時点の全国公示地価が公表されましたが、コロナ禍による景気停滞や経済低迷によって企業投資の抑制や家計の減収傾向が続き、全国的に地価は下落傾向にあります。
一方茅ヶ崎市はどのような状況かと調べてみますと、湘南主要エリアも軒並み下落傾向にあるなか、住宅地では「プラス」、商業地では「維持」という堅調ぶりで、最近の市内人口流入微増トレンドや不動産市場の活況とデータ的にはぴったり符合します。
これは、海から近く都心に通うのに便利な立地(リモートワークニーズ)と、自転車で移動しやすいコンパクトで平坦な地勢も味方していると言えそうです。
3月に開催された市議会定例会の次年度予算案には、私がかねて一般質問等で提言を続けてきた企業本社・サテライトオフィス誘致に関する助成事業費が計上されましたが、定住・関係人口の増加も期待可能であり、このような地価の動きに連動したタイムリーな良策として高く評価するものです。
地価が上がれば不動産としての取得価格も当然上昇しますので、新たに家屋を手に入れる方々には一見うまみが無いように感じますが、一旦自己資産化すれば将来の転売益なども期待できますし、自治体にとってみれば市税収入の約4割を占める安定的な「固定資産税」が期待され、長期的には付加価値の高いまちづくりに寄与すると考えます。
さて、茅ヶ崎市の地価がこの先どう推移するのか。茅ヶ崎の新しい魅力発見という視点を持ちながら注目して行きたいと思います。
☆国土交通省の公示地価データ
標準地・基準地検索システム~国土交通省地価公示・都道府県地価調査~ <検索地域選択(都道府県)> (https://www.land.mlit.go.jp/landPrice/AriaServlet?MOD=2&TYP=0)
学校を地域社会のオアシスに
桜の花も咲き誇り、卒業・進学シーズンとなりました。春は出会いと別れの季節。地元小学校の登校見守り活動でも、多くの卒業生を送りました。
さて、今回の市議会第1回定例会には注目すべき議案が上程。それは、市立小中学校に教職員、地域住民、保護者代表からなる「学校運営協議会」を設置するための関連条例改正案で、来年度以降各校で順次活動がスタートします。
特色は、協議会とは言え、単なる校長の諮問機関ではなく、学校の運営全般に関する基本的な事項を「決定」する合議機関として位置づけられたことであり、その役割は非常に大きいと言えます。
福祉にせよ教育にせよ、今や地域の関与無しには行政だけでは到底カバーし仕切れないほど変化に富んだ社会になったことが背景にあります。
もちろん、最終的な学校運営の責任は行政にあることを押さえつつも、地域で力を合せ、学校を「地域社会のオアシス」にして行くことが私の夢でもあります。
☆「学校運営協議会」に関する政策検討内容
学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)の導入について|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/shiseijyoho/1009447/1042010.html)
人事異動の季節
4月1日は、茅ヶ崎市でも部長級から担当者まで一年で最も大規模な人事異動が行われます。
官民を問わず、あらゆる組織においては人事異動による新陳代謝と人材登用・育成、そして時代の流れにマッチした仕事への対応が必要とされますが、公務員の人事について、議員になって感じた大きな課題があります。それは、極端なジェネラリスト育成型の人事システムになっているという点です。
確かに公務員、とりわけ市民生活全般に関与する自治体職員の所管業務範囲は広汎多岐にわたるため、4~5年スパンで配置換えを行い、様々な分野の業務経験を積ませるという基本方針は理解できますが、現状のままでは、少子高齢化への対応や生活困窮対策など、特に福祉分野を中心に複合的な法制度を運用したり、専門的な資格やスキルを必要とする業務には職員配置が困難となり、結果的には単年度雇用を原則とする「会計年度任用職員」によってカバーせざるを得ず、正規職員の長期配置とスペシャリスト育成は難しいということになってしまいます。
民間企業では、市場や顧客のニーズに応じ、特に成長分野では適性や希望を踏まえたうえで特定部門に継続的に配置してスペシャリストを養成したり、同一部門内で昇進を図ったりする試みがなされており、そろそろ自治体職員の人事システムにおいても、そのような取り組みを研究・実践すべき時が来たのではないかと考えています。
☆茅ヶ崎市の人事異動情報(2021年4月1日分)
令和3年3月19日発表 2021年4月1日付け人事異動の概要|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/koho/1030702/1002784/1042575.html)
2021年・第1回定例会を終えて
3月23日(火)、茅ヶ崎市議会定例会が閉会となりました。
今回の定例会では、今までの公共施設整備やその維持にかかる経費の積み上げ、さらにはコロナ禍による税収減や感染症対策費用の増大などが重なって、かつてない厳しい財政状況のもと、市民の暮らしと命を守るための次年度予算案をどのように評価するのかが最大のポイントでした。
私が所属する会派「市民自治の会」では、市が民有地の買収を巡って売主である市民に損害賠償請求の訴訟を提起する議案には反対しましたが、様々な質疑を経て結果的には次年度予算案を含む全ての議案について賛成しました(会派中の一議員は予算案及び複数議案に反対)。
最終日の議案採決前に、各会派代表者が議案の賛否に関する態度表明(「討論」と呼びます)を行いますが、今回は私にて以下の事項について討論しました。
① 会計年度任用職員の処遇や職場環境等の向上
② 地域コミュニティに対する補助金の在り方是正
③ スピード感ある積極的な企業誘致施策の実行
④ 市民の自主的・自発的学習活動へのフォローアップ
⑤ 市立病院経営形態見直しにおける民意の積極的な反映
⑥ 公共施設の指定管理における諸課題の解決
⑦ 新型コロナワクチン接種に関する十分かつタイムリーな情報提供
定例会は閉会となりましたが、今後は可決した予算や条例の執行を議会として厳しくチェックし、必要な是正を求めて行く責任が発生します。気を引き締めて日々の活動に繋げて行きたいと思います。(次回議員活動レポートVol.8は5月1日発行予定です)
☆最終日の討論模様はこちら
動画管理システム|管理者ページ (http://fast01.hotstreaming.info/chigasaki-city/78211110/contents/play.php?fileid=movie02)
法令とモラルのはざまで
先日、ご自宅敷地に隣接する民間駐車場についてのご相談を受けました。
内容は、「入口に“前向き駐車”と注意書きが掲示してあるのに守らない利用者がいて、排気ガスが自宅壁面に掛かって困っている。市から管理会社に注意して欲しい」というものです。
確かに排気ガスだけでなく、停め方によっては排気音やライトも隣家にとって迷惑となるケースもあり、ルールを守らない利用者の存在は困ったものです。
駐車場の関連法令としては「駐車場法」や「茅ヶ崎市のまちづくりにおける手続き及び基準に関する条例」などがありますが、いずれも駐車場の作りや設置者の一般的な管理義務について規定してはいるものの、いわゆる「前向き駐車」または「後ろ向き駐車」などの細かいルールをどうするかまでは決められておらず、結局は管理者の自主的な啓発指導や利用者のモラルに頼るしかないのが現実です。
また、何でもかんでも法令で規制することは、かえって日常生活や経済活動を窮屈にし、逆にモラル崩壊などを助長してしまう可能性もあります。
振り返れば、2年間でお受けした市民相談のうち、ざっくりですが3分の1くらいが、今回のような「法令とモラルのはざま」にある、いわゆる「民民事案」(基本的には市民同士の話し合いで解決すべき事案)となっています。
市民の皆さんからのご相談は多種多様。ベストな解決のお手伝いができるよう、これからも行政法や民法、市条例などの勉強を重ねてゆきたいと思います。
☆茅ヶ崎市が定める条例や規則について
茅ヶ崎市例規集|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/jyorei/1009726.html)
医療制度について考える
3月20日(金)、市民の方から後期高齢者医療制度のうち、今見直しで話題になっている個人負担割合の適否についてご相談がありました。
現状では『市町村民税』の課税所得に応じて1割負担または3割負担となっていますが(一部例外規定あり)、課税所得を同世帯の夫婦合算で算定するのか、それともどちらか一方で算定するのかなど、詳しくパンフレットや資料を読み込まないと判りにくい部分があったりと、結構市役所にも問い合わせや照会が寄せられているようです。
2025年には全ての「団塊世代」が75歳以上となり、後期高齢者医療制度も飽和点を迎えますが、市役所への来訪やデジタル情報へのアクセス機会の有無なども人によって千差万別であり、よりわかりやすく丁寧な周知手法が必要だと痛感しました。
☆茅ヶ崎市後期高齢者医療制度の概要
後期高齢者医療制度について|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/otoshiyori/1004155/1004251.html)
インクルーシブってナニ??
3月18日(木)、市議会全議員説明会、担当課打合せに引き続き、所属会派「市民自治の会」で「インクルーシブ公園」について勉強会を開催しました。
「インクルーシブ」とは「仲間はずれにしない」「みんなで一緒に」という意味で概ね良いかと思いますが、最近では「インクルーシブ教育」など日常生活の様々な分野で使われる言葉になりました。
講師を担当頂いた事業者さまから、全国の「インクルーシブ公園」や遊具の動向などについてご紹介頂きましたが、最も印象に残ったことは、公園や遊具が障害の有無などを超えて、全ての利用者が楽しみかつそれぞれに必要な成長の機会を提供できるものでなければならないという提言でした。
安全面に過度に配慮しすぎ、「あれはしてはいけない」「これはしてはいけない」看板が乱立する公園が目立ちますが、それではそもそも公園を開設した意味がないということになりかねません。思えば子供の頃、障がいのある子も無い子も、年齢や体格などに関係なく山の中や公園の木によじ登って一緒に遊んでいました。あれこそが「インクルーシブ」そのものだったのではないでしょうか。
都会化された街並みと社会だからこそ、改めて「インクルーシブ」の重要性が提唱されるようになったのではないかと思います。
茅ヶ崎市は湘南エリアでも市民一人当たりの公園面積が少ない自治体となっていますが、面積や数という「量」だけでなく、「インクルーシブ」の要素をきちんと盛り込んだ「質」の向上に着眼し、子供から大人まで楽しく憩える場としての公園を増やして行きたいものです。
☆茅ヶ崎市の公園マップ
ちがさき公園マップ|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/kouen/1006491/1006499.html)
ゴミの問題などなど
3月17日(水)、市議会定例会では環境厚生常任委員会と総務委員会が開催され、それぞれ自宅からオンライン、市役所にて傍聴しました。(写真はオンライン中継模様)
環境厚生委員会では、ゴミの減量化、回収処理の一部有料化に関する条例改正も審議され、不法投棄ゴミの投棄者を特定するための措置や料金の妥当性を巡って突っ込んだ質疑が交わされ、一部反対の意見表明もなされました。(賛成多数)
ゴミの問題は14日の記事でも取り上げましたが、日常の市民生活に関する身近なテーマながら、単純に収集の方法論やコストの妥当性、マナーの問題に止めることなく、資源循環型社会の構築や健全な地域コミュニティの形成などの観点も含めた議論が必要と考えます。
総務常任委員会では、市内に設置されたコミュニティセンターの「指定管理者」選定議案も審議され、市の認定コミュニティである「まちぢから協議会」などに委ねることについて、任意団体である協議会等を選定することの妥当性や、災害発生時の管理責任等が不明確であるとの指摘があり、一部反対の意見表明もなされました。(賛成多数)
「指定管理者」制度は、公共施設の管理運営に関する「公民連携」手法の一つとして全国の自治体で広く採用されているものですが、私自身も大型台風や地震と言った大規模災害時などに、任意団体である指定管理者による的確な判断対処が可能か、或いは万一人的被害が発生した場合に、その責任の所在は自治体、指定管理者のいずれが最終的に負うのかなどについて整理すべき課題が多いと考え、今後詳しく検証、研究を進める方針です。(昨今の台風災害などでの対応について、自治体と指定管理者が交わす協定書の規定が不明確という問題がクローズアップされています)
☆まちぢから協議会について
茅ヶ崎市まちぢから協議会連絡会 (https://c-machi.sakura.ne.jp/wp/)
予算審査の盲点
3月16日(火)、市議会・都市経済常任委員会出席と文化教育常任委員会傍聴のため朝から市役所に詰めました。
文化教育常任委員会では通常議案のほか、市内の新小学1年生に長年市が無償配布してきた黄色の帽子(交通安全対策)を、新年度から保護者負担にする件につき、今後も無償配布を続けるよう要望する市民からの陳情審査が行われました。
審査では様々な議論や質疑が交わされ、結果的に不採択となりましたが、実は今回の陳情は議会での予算審査の在り方に貴重な一石を投じるものでもありました。
というのも、自治体の予算編成と提出は地方自治法によって首長(ex茅ヶ崎市長)の専権事項とされ、議会は予算案を可決または否決或いは修正可決(増額or減額)しかできないこととなっていますが、例えば従来予算化されてきたある事業費が次年度予算案で全額カットされた場合、膨大な数の執行事業が存在するなか、ややもするとその欠落をうっかり見過ごしてしまう可能性がゼロとは言えないからです。(予算審査では、計上された事業費の「適否」に意識が向きがち)
そのようなリスクを無くすためには、次年度予算審議の際だけでなく、普段から議員一人一人が全ての事業に目配せし、市民の皆様の評価や課題をしっかり把握しておくことが必要となります。
この点に留意し、今後も適正な予算審査に努めたいと思います。
☆地方自治法における予算と議会の権限(参考情報)
https://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/gikaikyoku/journal.files/0130_20190313.pdf
自治会の存在
3月14日(日)、市民の方からゴミ置き場(ゴミ収集BOX)の設置についてご相談を頂きました。
茅ヶ崎市では来年4月より一部ゴミ(燃えるゴミ)が有料化されますが、その集積場所や管理などを巡って様々な問題やトラブルが発生しています。
ゴミの集積場所については、市と各自治会で協議のうえ決定、管理を行っていますが、人口増加に伴って今や自治会加入率も70%台に落ち込み、加入している市民と加入していない市民との
意識のずれや協力関係の低下などが大きな課題となっています。
今回のケースは、レアではありますが自治会が無い地区でのご相談で、ゴミ収集BOXの設置場所選定や管理方法を巡ってさらに複雑な状況となっています。
図らずも、ゴミ置き場の問題から「自治会」という地域コミュニティの存在意義や在り方を学び直す機会となり、市の担当課に確認し、ベストな解決策を探りたいと思います。
☆茅ヶ崎市の自治会の現況等について
自治会について|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/shiminsanka/jichikai/1007848.html)
行政としての支援・相談機能はどうあるべきか
3月12日(金)、茅ヶ崎市議会・予算特別委員会が終了しました。
市をあげて新型コロナウィルス感染症対策に取り組んでいる最中でもあり、極力効率的な審議を目指して進行されましたが、従来に無い厳しい財政事情での予算審査ということから、結果的には昨年同様の審議時間を要しました。
予算案全体に関する総括質疑において、私は市で働く多数の会計年度任用職員(年度単位の任用職員)の処遇やスキル・モチベーション維持・向上の取り組みをどうするかについて問いました。(2020年度からスタートした新たな雇用形態で、全国地方公務員の約3分の1が会計年度任用職員です)
というのも、コロナ禍における市民向けの各種支援・相談業務の多くを、この会計年度任用職員の皆さんが専門的な知見や資格を活かして担っていますが(いわゆるエッセンシャルワーカー的な業務を含む)、心身面で負荷がかかりやすい厳しい職務でありながらも、正規職員とは賃金や処遇にかなりの差異があり、かつ不安定な雇用条件の下で頑張っておられる現実があるからです。
正規職員だけでなく、会計年度任用職員の皆様が活き活き働ける職場であってこその市政運営であり、今後は市の支援・相談業務のワンストップ化や会計年度任用職員の正規職員登用、正規職員の支援・相談業務への配置増などについて政策研究・提言を行って行きたいと思います。