藤本けいすけの「日日是好日」
公務員の矜持はどこに?
先日ある新聞記事に、東京地検特捜部の逮捕・起訴事件を巡る取り調べ担当検事の発言内容について詳しく紹介されていました。
裁判を通じて明らかになった被疑者に対する検事の発言内容を例示すると・・・
・普通の刑事事件でも99%有罪や。この事件なんて100やわ。
・検察庁を敵視するってことは反社(反社会的勢力)や、完全に。
・黙秘しても逃れられへんのやったら、どうするべきか。
・自分がここにいる理由が無いのに、と思うのか。理由があるやろが、おらあ。
・家族、どうでもええんかな。破滅的な人生で終わる、それでいいんかな。
皆さん、いかがでしょうか?
これが、最難関の国家試験と言われる司法試験をパスし、司法修習所で研鑽を積んだ正義の守護神とも言われる検察官の言葉だと思えますか?
日本国憲法第38条には「不利益な供述の強要禁止」等について規定されており、脅迫による自白は裁判の証拠とされないこととされています。
今や、社会生活のあらゆる局面で「ハラスメント」を無くす取り組みが進められていますが、どうやら一般市民からは見えにくい司法の世界でもその必要がありそうです。
公務員は「権力」を持つ存在ですが、広く「国民の福祉向上」に努めることが本義であり、同時に日本国憲法第99条によって、憲法を尊重し擁護する義務が課せられています。
この基本に立ち返り、検察官を含む全ての公務員(特別職公務員である我々自治体議員も)が、今一度自身の役割りを再確認し、誇りを矜持を持って職責を全うすべきであることを求めたいと思います。
茅ヶ崎伝統~“浜降祭”にて
毎年海の日は、茅ヶ崎伝統の『浜降祭』(はまおりさい)。勇壮な御輿が市内各所の神社から海(サザンビーチ)に参集し、波に御輿が浸かった後で、それぞれの地区に帰ります。
昨日は、理事を務める地元老人ホームに駆けつけ、入居者の皆さんと揃って御輿をお迎えしました。ホームの広場は大勢の方々で賑わい、お祭りムード一色に。
ぱっと眺めれば、会場は一見日本の「少子高齢化」を象徴するような光景でもありますが、それでも日本の未来を担う子どもたちの元気な姿に、入居者の皆さん方も拍手で大喜び。いつの時代になっても、お祭りは人々の気持ちを高揚させ、一体感を生み出してくれます。
「少子化」社会ながらも、大人から子どもたちへ、お祭りを通じて「健全な世代交代」は着実に進行中。政治の世界もかくありたいものだと痛感した一日でした。
県政・市政報告会&意見交換会レポート
7月6日(土)、茅ヶ崎市民文化会館にて2024年夏の「県政・市政報告会(By 立憲民主党茅ヶ崎ブロック議員団)」を開催しました。
第1部は市防災対策課職員による「能登半島地震の被災地支援報告」の講演。被災現場に行かなければわからない厳しい現実や課題などを赤裸々に語って頂いたほか、簡易トイレなどの現物紹介など、実り多き1時間となりました。
続く第2部は、平野みぎわ県議による県政報告、藤本・早川市議による市政報告タイム。それぞれ直近定例会での
議案や一般質問のポイント解説などを行いました。
質疑では、私たちの各議案に対するスタンスや賛否の意図などのご質問にお答えし、有意義な時間となりました。
「ボトムアップの政治」はこのような本音の対話から。これからも定期的に開催致しますので、是非ご参加ください!
「議員研修レポート」(全国市町村国際文化研修所~滋賀県大津市)
7月1日~3日にかけて、政務活動費を使用し、「社会保障・社会福祉」に関する議員研修に参加して参りました。
本研修は、私がまだ1期目・新人議員の時代にも受講したことがありますが、あれから5年が経過し、社会保障・福祉を取り巻く情勢や法制度などが大きく変容したことから、再度勉強することにした次第です。
研修には、全国の市町村議会から120名超の議員が参加(定員80名の研修)。最終日のグループワーク&発表会を含め、全員が熱心に受講しましたが、議員同士の人脈作りにも役立つ機会となっています。
研修カリキュラムは、①「将来の社会保障の姿」、②「これからの子育て支援」、③「少子化問題を考える」、④「福祉・介護サービスの人材確保と育成」、④「生活困窮者の実態と支援策」、⑤「高齢者介護と地域共生社会」の5講。どのテーマも、切実な課題が山積する内容となっています。
この研修の中で、講師の言葉として強く印象に残ったのは、『地域社会で支える、などと国や自治体は簡単に言うが、それでは一体「地域」とは具体的にどこの誰を指すのかが不透明なままであり、それでは社会課題の解決は期待できない』というもの。
私自身もよく議会内で「地域で」というフレーズを口にしますが、耳の痛い言葉でした。研修レポートは現在作成中であり、別途このサイトでもご紹介したいと思います。
自治体・公共WEEK 2024視察報告
6月26日(水)、昨年に引き続き自治体向け総合展示イベント「自治体・公共WEEK 2024」を視察してきましたのでご報告致します。
【イベント概要】
自治体・公共団体等向けの6つの専門展(地方創生 EXPO、自治体DX展、スマートシティ推進 EXPO、自治体向けサービス EXPO、地域防災 EXPO、インフラメンテナンス展)で構成された総合展示会。(期間中の想定来場者数=約2万人)
【注目した展示等】
■図書館の本来と将来
⇒公立図書館の蔵書調達に関し、地元書店からの優先的な購入を目指す出展。現状では、大手書籍流通事業者等を経由する調達ルートが主流となっているが、地元書店の経営支援を兼ねたルートの見直しに加え、福祉作業所による蔵書タグ貼り付けなどに取り組む自治体もあり。(本市での現状を調査したい)
■インクルーシブ遊具
⇒オーダーメイドの遊具開発などに取り組むブース。本市でも「湘南夢わくわく公園」にてインクルーシブ遊具を新規導入したが、利用実態の継続的な調査や、積極的な情報発信、利用者の声を収集した他公園への展開が必要。
■被災者マネジメントシステム
⇒公共施設予約管理システムをベースに、災害時の避難所開設や混雑状況等を公開・発信するシステムに拡張。発災時には行政職員の避難所駆けつけが遅れる可能性もあり、スマホによるリアルタイムな情報発信の仕組みについて要検討。
■給付金支給支援システム
⇒自治体による各種給付金の支給について、スマホ等による電子申請+コンビニATM受け取りを実現するシステム。人件費の削減と迅速な支給を目指し、本市でも推進すべき。
■AI音声&文字起こし支援システム
⇒AIを活用し、会議記録等の自動作成を実現。実際の議会質疑、答弁で記録作成するデモあり(言語の正しい認識率は90%程度)。庁内会議録だけでなく、議場内質疑やオンライン中継時の傍聴者向け字幕提供などにも応用可能。
■介護認定支援システム
⇒介護認定の現場では、紙媒体による調査記録が主流となっているが、面談情報をタブレットで記録・自動化。後方システムとの連携等の課題はあるものの、事後審査のための個人情報マスキング機能等も付加され、業務効率の向上に有益。
■生活道路健康診断支援システム
⇒自動車にセンサー(レンタル)を搭載し、車の揺れ具合や振動情報を自動的に検知・集積することで、道路の損壊や劣化状況を効率的に把握。議員としても市民相談の最多案件が道路補修関連であり、是非所管課にて参考にしつつ、対策を検討して欲しい。
■スマートロックシステム
⇒公共施設等の鍵の開閉を、センターコンソールと利用者のスマホを連動させて実現するシステム(合鍵不要)。学校体育館等の地域開放や利活用が進むなか、本市でも是非採用を検討して欲しい。 ※大和市等で類似の仕組みを一斉導入済み
【総合所感】
昨年に引き続き、DXをキーワードとした出展が多くを占めた一方で、能登半島地震でのきめ細かな現場ニーズを踏まえた防災・減災関連ブースや、子育て支援、ケアラー(介護・介助者)支援、子ども食堂などに関する新機軸の出展も目立ち、社会ニーズの変化をリアルに感じたイベントでした。
本市でも実施計画2025が進行中であるが、自治体としてのクリアすべき課題が日々発生、累積しており、その解決・改善に向けた中・長期的、全庁的視点に立った業務の見直しや設備投資等への貴重なヒントを得ることができました。