藤本けいすけの「日日是好日」
2021年第1回臨時会を終えて
5月12日(水)~14日(金)にかけて開催された市議会臨時会が閉会しました。
今回は2021年度補正予算や議会内規則の改正などについて審議されたほか、議長、副議長や各常任委員会委員長などの選出が行われました。
議長には加藤大嗣議員、副議長には岩田はるみ議員が所信表明と選挙を経て選出され、私は引き続き都市経済常任委員会と広報広聴委員会に所属することとなりました。
市議会内には政治家としての理念や政策、所属政党などを同じくする「会派」という議員グループが存在し、そのグループをベースに各議員の所属委員会や各審議会などに参加する議員が選考されます。
議員の任期も残り2年の折り返しを迎えましたが、5月より新会派「ちがさき立憲クラブ」を結成し、初心に立ち返って市民に寄り添った議員活動を続けて行きたいと思いますので、引き続きのご支援・ご声援をお願い致します。
なお、私の議員レポートでも継続して募集していますが、次回市議会議員選挙(2023年4月執行予定)に挑戦する市民を探しています。
希望する所属政党や年齢などは問いませんので、「市民のための市政実現」に向けて志を同じく「考動」頂ける方は是非ご連絡ください。市議会の仕組みや議員活動の内容、選挙に向けた準備などについて詳しくご説明致します。
☆茅ヶ崎市議会議員の情報
市議会の各種名簿|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/.../meibo/index.html)
まん延防止等重点措置は違法の疑い
5月8日(土)、神奈川県はまん延防止等重点措置で対象地域を茅ヶ崎市等に拡大しました(5/12~31)。
そのうち飲食店への「要請」内容については、営業時間の短縮に加え「酒類」の提供が終日禁止とされていますが、ここには大きな問題があります。それは、居酒屋等の飲食店においては、「酒類」の提供ができなければ事実上「休業」せざるを得ないケースが多発すると思われますが、憲法でも保障された「営業の自由」の制限を「特措法」(法律)ではなく「厚生労働省」の「告示」改正で実施するものであり、このことが法律の委任範囲を超えた不当な規制に当たるのではないか、という点です。
そもそも、「酒類」はダメで「ソフトドリンク(ノンアルコール飲料含む)」ならコロナ対策としてOKというロジックも、科学的、客観的な説明が不十分であり、「エビデンス」(証拠)に基づく行政執行の原則を逸脱するものと言わざるを得ません。実際に市内の飲食店にヒアリングしてみたところ、今回は大半が「休業」を選択されることがわかりました。
「協力金」が支給されるとはいえ、コロナ禍を巡ってこのような脱法的な行為を看過することはできないため、所属政党を通じて国に対し強く是正を求めたいと思います。
☆神奈川県発表
特措法に基づくまん延防止等重点措置に係る神奈川県実施方針 - 神奈川県ホームページ (https://www.pref.kanagawa.jp/docs/j8g/covid19/jiltushihoushin.html)
☆まん延防止措置に関する法令解説
【法令情報】『まん延防止等重点措置』根拠条文の紹介~新型インフルエンザ等対策特別措置法及び同施行令 令和3年2月改正~ | ぎょうせいオンライン 地方自治の総合サイト (https://shop.gyosei.jp/online/archives/cat01/0000036749)
☆酒類提供禁止に関する批評
まん延防止で酒類提供停止「告示改正は違法の疑いがある」京大・曽我部教授(弁護士ドットコムニュース) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/bebb6cc4f6fd50e5ed54352666918ddead7e0ab4
☆酒類提供を禁止する厚生労働省告示
Taro-★【案文】新型コロナウイルス感染症のまん延の防止のために必要な措置及び同感染症の感染の防止のために必要な措置の一部を改正する件 (https://www.mhlw.go.jp/hourei//doc/hourei/H210423G0030.pdf)
茅ヶ崎市立病院在り方検討委員会模様②
5月6日(木)に市役所庁舎で開催されました「茅ヶ崎市立病院在り方検討委員会(第3回)」を傍聴しました。
今回は前回までの振り返りと、今後検討を具体化する経営形態ごとの特徴や全国先行事例の紹介などが主な議題でした。
茅ヶ崎市では、新たな経営形態を採用する場合の候補として、「地方公営企業法全部適用」「地方独立行政法人」「指定管理者」のうちのいずれかを想定していますが、それぞれメリット・デメリットが混在するため、慎重な検討が必等となります。
委員会では出席委員から、「収支分析の甘さ」や、そもそも地域において「市民から選ばれる病院になっているのか」などの厳しい意見も寄せられました。
また経営改善のポイントとして「委託費」の見直しや、医療ニーズにより柔軟に対応可能な職員の人事任用制度の採用などがあげられ、今後より深い議論が交わされて行きます。
傍聴して私が思ったことは、「どの経営形態がベストか」という議論ありきではなく、①茅ヶ崎市立病院が地域医療圏の中で果たすべき役割と市民を含む利用者の真の期待値は何か、②近隣大規模病院の存在や多数の地元診療所との連携を前提に、どのようにして付加価値の高いポジショニングを取るか、の2点を発射台として、ベストな経営形態を模索することが重要だということです。(場合によっては段階的な経営形態変更も必要)
第4回検討委員会は5月27日(木)14:00~市庁舎で開催予定です。新型コロナウィルス感染症拡大の情勢ではありますが、市民の皆様にももっともっと大きな関心を持って頂けることを願う次第です。
「子どもの日」に人口問題を考える
5月5日の子供の日に合わせ、総務省が子供の人口推計を発表しました。(掲載図表は総務省ホームページから引用)
この発表によりますと、15歳未満の子供の数は昨年より約19万人減って1,493万人と40年連続の減少で、全人口に占める割合も過去最低の11.9%になったということです。つまり、街なかでみかける人のうち子どもはわずか10人に1人程度といった感じになります。
一方65歳以上の高齢者の割合は28.9%ですので、だいたい3人に一人が高齢者といった計算です。(「高齢者」の定義は実は曖昧です)このことは、エリアによって異なるとは思いますが、私たちの生活実感とほぼ合っているのではないでしょうか。
総人口も減少トレンドとなり、「人口減少」や「少子高齢化」現象が昨今大きな社会問題としてクローズアップされ、自治体でもその対策に躍起になっていますが、肝心なことは、この減少を冷静かつ客観的に捉え、「人口減少」や「少子高齢化」に上手に向き合う策は何か、ということを国民全員が真剣に考えることだと思います。
戦後の経済成長とともに日本の人口は急増しましたが、経済成長に伴う人生観・家族観・価値観の変化や様々な社会問題の発生で、私たちは一定の時間をかけて現在の人口トレンドに直面したわけです。(残念ながら途中での軌道修正は叶いませんでした)
ここでこれから是非考えなくてはならないのは次の4点だと考えます。
①長寿化に伴う健康寿命の延伸(医療費等社会的コストの抑制)
②「高齢者」定義の見直しによる熟練労働人口の確保(AI等も活用)
③出産・育児を阻む社会的要因の除去(介護、育児ケア体制の拡充)
④経済成長至上主義の見直し(人口規模・構成に見合った暮らし方変革)
上記①~④はそれぞれが密接に繋がったテーマであり、一体的な打ち手が必要です。
コロナ禍でとかく悲観論が先行しがちな社会情勢ではありますが、私たちはこれからこの国のあり方をどう変えて行くべきか、いま絶好の判断チャンスを掴んだとも言えるのではないでしょうか。
魂の震え
5月4日(祝)、茅ヶ崎市民文化会館で上映された映画「咲む」(えむ)を妻と二人で観てきました。
ろうあ者である主人公の女性看護師が、家族や地域社会の人々と触れ合いながら、時に落ち込み、時に悩み、苦しみ、それでも逞しく、そしてキラキラ輝きながら人生を「前に進む」物語です。
上映後は魂が震えて、しばらく席を立つことができませんでした。多くは語りません。「障がい」だけでなく、「家族の絆」や「地方の過疎化」をもテーマにしたこの映画、全ての日本人に観て頂きたい渾身の一作です。
☆「咲む」上映情報など
映画『咲む』公式サイト (https://emu-movie.jp/)