藤本けいすけの「日日是好日」

藤本けいすけの「日日是好日」

お試し(トライアル)という仕組み

4月13日(火)、市役所議場内で開催された早稲田大学ゼミ生による、茅ヶ崎市への政策提言発表会にお招き頂き傍聴して参りました。

他市民相談との関係で3テーマのうち「若者の定住促進」に関する提言発表のみの傍聴となりましたが、「定住促進」は私が追求する主要政策の一つであり、大変参考になりました。

提言の骨子は、茅ヶ崎市への移住意向のある層をターゲティングし、移住へのハードルを下げるべく、①スマホアプリによる情報発信、②ワーケーション(ワーク+バケーション)のためのシェアオフィス整備、③市内宿泊施設と提携した「お試し」移住などの仕掛けによって定住人口を獲得するというものでした。

私が中でも注目したのが③の「お試し」移住促進策で、その理由は、主体は民間資本ながら、行政としても需要拡大に繋げるためのトライアル型支援としてなら事業化しやすいこと、そして何より私の知人が、この「お試し」移住について、今まさに市内で事業化を検討していることです。(実にタイムリー!)

このような学生の皆さんによる政策提言には、クリアすべき課題が相応に残されてはいますが、斬新なアイデアや発想が時として社会や市場を大きく動かす可能性も秘めており、全国の多くの自治体で「行政×大学・高校」の官・学連携が進められています。

コロナ禍で思うような議論の時間が確保できなかったかと想定しますが、そのような状況下で、茅ヶ崎市に対し貴重な提言をして頂きました早大生の皆様に、心から御礼申し上げます。

コロナ禍に向き合う姿勢

新型コロナウィルスワクチンの高齢者向け接種が4月12日から始まりました。

東京、京都、沖縄の3都府県では緊急事態宣言に準じる「まん延防止等重点措置」も追加適用される(これはこれで宣言と措置の違いが判りにくいという課題あり)など、第4波の到来が懸念されるなかでの一つの光明とも言えます。

しかし、実際に飲食店で食事をしてみると、多くの方が「マスク会食」或いは「黙食」ではなく、アクリル板等の仕切りの無い状態で普通に会話をしながら会食している光景には驚かされます。

そもそも、「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」によって飲食店等の時短営業や様々な感染防止策を講じても、利用者が従来通りの会食スタイルを続けていては、感染拡大への歯止めが効かないどころか、貴重な税金を財源とする飲食店等への「協力金」提供施策も無駄になってしまう可能性大です。

本来災害発生を含む非常時においても、国や自治体による私権制限は最低限度に止め、我々国民一人一人が高い意識を持って自発的に危機回避・突破を図ることが、成熟した民主主義の力であると信じて止みません。

是非今こそ、全国民が一致団結し、新型コロナウィルス感染症の早期終息に向けた具体的な行動を起こして行きましょう!

茅ヶ崎市立病院の経営改革

4月8日(金)、市役所で開催された「市立病院在り方検討委員会(第2回)」を傍聴してきました。

この委員会は、市立病院の赤字体質脱却と経営改革を実現すべく、その経営形態(地方公営企業、独立行政法人、指定管理等)を含めたあるべき姿を検討するために設立され、市内関係団体(医師会等)、学識経験者(大学教授等)、市関係機関(保健所)、公募市民等の委員で構成されています。

委員会では、市立病院から財務や業務の執行状況、利用者アンケート、他病院との経営比較データなどの詳細資料が提示され、活発な論議が交わされました。

正直な感想を述べますと、この委員会での議論を理解するには、病院経営・財務、医療サービス、診療報酬制度、医療業界における人材育成や業務のアウトソーシングサービス、診療所や消防(救急部門)との協業・連携体制、同一医療圏における民間病院の事業展開などなど、相応の広汎な知見が必要とされ、個人的には2時間という枠内では消化不良な状態でした。

しかし、議員向け研修会などを通じ、かねてから課題に感じていた業務委託や診療報酬請求処理のあり方など、財務・経営改革に直結するテーマについて専門の委員と突っ込んだ質疑が交わされるなど、大変勉強になったのも事実です。

議員の所掌範囲はまさに「森羅万象」、市民生活全般にわたります。これからも勉強を重ね、市立病院の経営改革に向けて意義ある提言を行って行きたいと思います。(皆様も是非傍聴ください。次回は5月6日(木)14時~)

☆市立病院の在り方検討委員会について
茅ヶ崎市立病院在り方検討委員会|茅ヶ崎市 (https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/shingikai/ichiran/1041997.html)

最後の広報広聴委員会

4月6日(火)、市議会広報広聴委員会に出席し、2021年・第1回定例会関連記事を掲載した「議会だより」の編集作業を行いました。

今回の委員会をもって、現委員による活動は最後となりますが、議案に関連する表紙写真には、私からの提案が採用されましたので是非ご期待ください。(5月以降は新たな委員による委員会がスタート予定)

市民の皆様に少しでも親しまれる「議会だより」を目指して活動してきましたがまだまだ道半ば。今後もより有意義な紙面作りに向けた提言を行って行きたいと思います。

委員会の後は所属会派の打合せを行いましたが、今回は任期後半2年に向けた会派の今後について協議しました。詳細は確定次第、当ホームページでもお知らせしたいと思います。

デジタル格差社会にしてはならない

いま政府では、「デジタル庁」開設に向けた諸準備を進めています。この国の動きは、「地方分権」政策のもと各自治体が独自に構築してきた様々な情報システムにも、システム統合・連携や仕様の共通化などによって大きな影響を与えることが想定され、私たちも納税者の立場から、無駄なインフラ投資にならないか、また個人情報の保護は万全かなどの視点でしっかりウォッチして行く必要があります。

確かに「デジタル化」によって役所に出向くことなく、自宅や会社から迅速に各種手続きを済ませたり、行政サービスを受けたりすることができるようになる反面、高齢者や障がい者を中心に、パソコンやスマホの利用機会の無い(少ない)方々にとっては、日々の生活のなかで大きなハンディキャップになったり、情報から取り残されて社会的な孤立状態に陥る可能性も指摘されています。

私は現在市内の多くの飲食店オーナーの皆様が、神奈川県や茅ヶ崎市に対して行う時短営業・休業に伴う「協力金」交付申請のお手伝いをしていますが、ご覧の通り紙で申請する場合は、申請書だけで最低6枚、添付すべき証拠書類を加えると軽く10枚を超えてしまい、県のホームページに掲載された記入要領を詳しく読み込んで準備しないと、申請完了まで辿り着きません。

もちろんネットからの直接申請の仕組みやお問い合わせ用のコールセンターも開設されてはいますが、コールセンターについては
電話が混みあって繋がりにくい状況に加え、資料の記入不備など
に申請後に気付いても、そのことについて直接連絡する窓口は公
開されていないのが現状です。(県内申請総件数約25万件)

私の印象ですが、パソコン、スマホ、プリンターがお手元にない高齢の飲食店オーナーで途方に暮れている方は相当数にのぼるのではないしょうか。

若い世代はデジタル機器やサービスを楽々使いこなせるとは言え、貧困や障がいによって利用困難な方は今後も一定数続くと考えます。

「デジタル庁」の開設に際しては、このような自治体現場が抱え
る悩みや課題に正面から向き合い、かつクリアする努力を重ねて
欲しいものです。

☆政府のデジタル庁構想
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dgov/201225/siryou3.pdf