藤本けいすけの「日日是好日」
わかりやすい財政情報について
2020年第3回定例会が終わり、現在11月配布予定の「議員レポートVol.6」(活動報告書)を作成中です。
議員の大切な仕事に「行政の監視」と「政策提言」がありますが、いずれにも大切なことは、企業経営と同じく「数値」で考え、語り、実行・検証することだと思います。定性的なことなら誰でも言えますが、定量的に分かりやすく説明することは思いのほか難しいものです。
議案として提示される「予算」「決算」もほとんど「数値」情報の羅列で、今でこそ要領を掴みましたが、最初は資料の見方すらよく解りませんでした。
しかし、よくよく考えてみると「予算」も「決算」も一体誰のために作られているのでしょうか?市の職員のため?議員のため?いえ違います。「予算」も「決算」も納税者であり主権者である「市民」のために作られているはずです。
議会傍聴時に予算関係資料を閲覧したり、概要を市のホームページや広報紙で知ることはできますが、残念ながら、かなり勉強しないと正確な内容の理解は難しいのではないかと思います。つまり、大半の市民の皆さんにとって縁遠いものになっているはずです。
がしかし、そんな問題に真摯に向き合った自治体があります。北海道のスキー・リゾートで有名なニセコ町です。
ニセコ町では、中学生にも理解できる内容の予算書「もっと知りたいことしの仕事」を毎年作成し、全市民に配布しているほか、市外在住者も観光協会で買い求めることができます(税込み1,000円)。
実際にページを開いてみると、全ての事業について「概要・目的」「新規か拡大か縮小かの区分」「金額」(経費、財源)、が記載され、主要事業については市民の姿が入った写真付きという丁寧で親切なスタイルです。
⇒https://www.niseko-ta.jp/about/work/
いま茅ヶ崎市は、コロナの影響や過去の積み上げから厳しい財政難となっていますが、これを解決するのは市の職員や私たち議員だけでなく、市民の皆さんにもその状況や対策案をしっかり知って頂き、一緒に考え行動して行くことが必要です。私はその出発点として、ニセコ町のような「市民のための予算書」作りを市に訴えて行きたいと考えています。